JR東日本のえきねっとでの取扱率が50%を超えたことが明らかになりました。みどりの窓口の閉鎖を進めるいっぽうで、インターネット販売の比率が高まっています。
55.2%に
JR東日本は、2024年3月期決算で、2023年度のえきねっと取扱率が55.2%に達したことを明らかにしました。50%を超えるのは、初めてとみられます。
JR東日本はえきねっとの取扱率を2020年度(2021年3月期決算)から公表しています。そのときは28.2%でした。
以後、2021年度35%、2022年度37.3%と数字を伸ばし、2023年度に55.2%を記録、初めて50%を超えました。2020年度からわずか3年で取扱率を倍増させたことになります。
目標を前倒しで達成
JR東日本は、はじめてえきねっと取扱率を発表した2021年に、取扱率を28%から2025年度に60%にする目標を掲げています。あわせて、当時440駅あったみどりの窓口の7割を削減する方針を示しました。
その後、方針通り、各地でみどりの窓口の閉鎖が相次いでいて、反比例するようにえきねっと取扱率が増加しています。つまり、JR東日本の目論見通り、利用者の多くがオンライン購入に切り替えたことを示しています。
結果として、わずか3年で目標に近い数字となり、前倒しで2024年度の達成も視野に入っています。現在は2027年度に65%という目標を掲げていますが、このペースでいけば十分達成可能でしょう。
チケットレスも50%超え
チケットレスの利用者も増えています。JR東日本の新幹線での利用率は56.4%で、こちらも初めて50%を超えました。2020年度が33.2%だったので、3年で1.7倍となっています。
えきねっとの利用率が約5割、新幹線チケットレスの利用率も約5割ということは、ネットで新幹線きっぷを購入した人の多くが、チケットレスを選択していることを示唆しています。
JR東日本のみどりの窓口削減には強い批判もあります。しかし、経営側からみれば、狙い通りの成果を上げているということでしょうか。(鎌倉淳)