JR東日本が「えきねっと割引」を廃止。「えきねっとポイント」は付与数変更で、「実質50円→75円」に。

JR東日本は、同社のインターネット予約サービス「えきねっと」の割引制度とポイント制度を変更することを発表しました。えきねっと割引を2015年1月末で廃止し、えきねっとポイント付与数を変更します。

券売機利用が浸透か

えきねっと割引とは、JR東日本の新幹線指定席をえきねっとで予約し指定席券売機で受け取ると、区間距離に応じて100円~700円の特急券割引となる制度です。東北・上越・長野新幹線が距離に応じて100~400円引き、山形新幹線福島~新庄間は一律100円引き、秋田新幹線盛岡~秋田間は一律300円引きとなっています。

えきねっとの割引と言えば「トクだ値」がよく知られていますが、対象座席数は少なく、週末の人気列車で割引運賃を確保するのは簡単ではありません。しかし、「えきねっと割引」は人気列車であっても、また直前購入であっても、金額は小さいですが一律割引になるので、利用者にはメリットの多い制度でした。このえきねっと割引は、2015年1月31日限りで廃止されます。

えきねっと割引は、みどりの窓口できっぷを受け取ると適用されないため、いわば窓口稼働の軽減をさせるための施策でした。それを廃止するということは、券売機利用が浸透したため、幅広い割引を継続する必要性が薄れたからとみられます。

JR東

えきねっとポイントの増加は25円分

一方、ポイントサービス「えきねっとポイント」は、2015年2月1日から、ポイント付与数が変更されます。現在は座席種別ごとに普通車20ポイント、グリーン車40ポイント、グランクラス50ポイントが付与されていますが、変更後は自社列車の指定券については、指定席券売機での受け取りかチケットレスで30ポイント、みどりの窓口で受け取った場合は20ポイントが付与されます。他社列車の付与ポイント数は、指定席券売機での受け取りが20ポイント、みどりの窓口での受け取りが10ポイントになります。

現状         変更後 ( )内は窓口受取
普 通 車  20 →自社30(20)、他社20(10)
グリーン車  40 →自社30(20)、他社20(10)
グランクラス 50→自社30(20)、他社20(10)

JR東日本の新幹線普通車利用の場合で、指定席券売機を利用すると10ポイント増になります。えきねっとポイントは、「1えきねっとポイント=2.5Suicaポイント」という交換条件が設定されていますので、事実上50円から75円と、25円分のポイント付与増となります。ただ、えきねっと割引の100円~700円割引に比べると小さい金額です。また、東海道新幹線など他社の普通車利用の場合は、条件変更はありません。グリーン車、グランクラス利用の場合は、ポイント付与は削減されます。

こうしてみると、利用者にとっては、ポイント付与条件の変更は、プラスもあればマイナスもあり、大きな意味を持つものではありません。

JR東日本「えきねっと」

トクだ値の設定区間は拡大

JR東日本は、2015年2月1日から4月下旬のゴールデンウィーク期間前まで、ポイント数が2倍になる「えきねっとポイントリニューアルキャンペーン」を実施します。ポイント2倍というとニュースになりやすいですが、上記のように実質的には割引は削減されますので、プラス面を引き立たせるためのキャンペーンといえそうです。

また、今回の制度変更にあわせて、「えきねっとトクだ値」の設定区間が拡大されます。東京・上野・大宮・仙台~角館・大曲間と盛岡~秋田間、宇都宮~仙台間、高崎~新潟間で設定が開始されます。対象は普通車のみで、「お先にトクだ値」の設定はありません。設定開始日は2015年2月1日。発売開始は2015年1月1日からです。

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