JR東日本の喜勢陽一社長は、2025年4月に営業開始した中央線グリーン車について、計画である年80億円の営業収入を達成する見通しを明らかにしました。利用が伸び悩んでいた土休日で改善し、堅調に推移しているようです。
80億円達成へ
JR東日本の喜勢陽一社長は、2025年12月9日の記者会見で、中央線快速グリーン車の利用状況を明らかにしました。
喜瀬社長によりますと、「当初は計画に届きませんでしたが、近距離は7月くらいから計画を上回り、11月には土休日が初めて計画を上回り、このまま推移すれば80億円の目標を上回る」ということです。
JR東日本の中央線快速のグリーン車は、2025年3月のダイヤ改正で有料営業を開始しました。JR東日本は、年間の営業収入の目標を80億円としていましたが、喜勢社長は、その目標値を初年度で達成できるという自信を示したわけです。

ラッシュ時は座れないことも
中央線グリーン車の利用状況については、JR東日本八王子支社の氏森毅支社長も2025年9月26日の記者会見で、「4月の平均から30%程度伸びている」と述べており、利用状況が月を追うごとに改善していることを明らかにしています。
実際、最近の中央線グリーン車は、とくに平日ラッシュ時で混雑していて、途中駅からでは座れないこともあるほどで、堅調な利用状況のようです。
土休日が改善
ただ、9月時点では、平日の利用状況が約3.5万人に対し、土休日は約2万人にとどまり、土休日が課題でした。平日の通勤時間帯は一般車両が非常に混雑することもあり、グリーン車の利用が多いのですが、土休日はそこまで混雑しませんし、レジャーでの利用も限定的だったようです。
そこで、JR東日本では、土休日のグリーン車利用者に対して「オリジナル電車カード」を配るなど、利用促進策を展開していました。11月で目標を上回ったのであれば、こうした施策が奏功した形です。(鎌倉淳)























