「秋の乗り放題パス」の2024年の発売期間、利用期間、価格が発表されました。利用期間は10月5~20日の16日間で、前年とほぼ同時期で設定されています。
「秋の青春18きっぷ」
「秋の乗り放題パス」は、日本全国のJR線で、快速・普通列車が3日間乗り放題になるきっぷです。特急列車乗車不可などの基本ルールは青春18きっぷと同じで、いわば「秋の青春18きっぷ」ともいえる存在です。
毎年、鉄道の日(10月14日)前後に発売されています。
今年のポスターの舞台は、山陰本線折居~三保三隅間です。真っ青な日本海に、単行のキハ120形気動車が吸い込まれそう。キャッチフレーズは、「どこで降りてもいいんだ。自由気ままな旅がしたかった」です。
北陸特例を設定
秋の乗り放題パスと青春18きっぷとの違いは、3日間連続で利用しなければならない点、複数人の利用ができない点、こども用の設定がある点、自動改札機が使える点です。
16日間(週末3回)という設定期間は、前年と同じです。基本的なルールの変更もありません。
ただし、北海道新幹線敦賀延伸開業にともなって、並行在来線となった北陸線区間は原則として利用できなくなりました。一部、青春18きっぷと同様の、第三セクター利用特例が設定されています。
「秋の乗り放題パス」2024年の期間と価格
2024年の「秋の乗り放題パス」の発売期間、利用期間、価格などは以下の通りです。価格は前年から据え置きです。
■発売期間
9月13日(金)~10月18日(金)
■利用期間
10月5日(土)~20日(日)
■有効期間
連続する3日間
■価格
おとな7,850円、こども3,920円
■発売箇所
全国のJRの主な駅、JRの旅行センターおよび主な旅行会社
「秋の乗り放題パス」の基本ルール
「秋の乗り放題パス」の基本ルールは、「青春18きっぷ」と同じです。全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席、BRT、JR西日本宮島フェリーが乗り降り自由です。
第三セクター路線については、以下の特例区間のみ、通過利用できます。JR線から下記鉄道会社線を経由してJR線へ乗車する場合に利用できます。
「秋の乗り放題パス」では、別途料金を払えば、普通車指定席やグリーン車自由席は利用可能です。
新幹線、特急には乗車できませんが、以下の特例区間では、特急の普通車自由席が利用できます。このうち、石勝線、室蘭線、奥羽線は区間内相互発着の利用に限ります。
「青春18きっぷ」との相違点
「秋の乗り放題パス」の「青春18きっぷ」の最大の相違点は、連続利用が条件であるということです。
きっぷを1日分ずつ切り離して使用することはできず、3日連続で使わなければなりません。そのおかげで、自動改札が使えます。
3日間で7,850円なので、1日あたり約2,616円です。青春18きっぷの1日あたり2,410円に比べると、8%ほど値段が高い計算になります。
「秋の乗り放題パス」は、「青春18きっぷ」に比べて利用者は少なく、学校の長期休暇とも重ならないので、普通列車が旅行者であまり混雑しない、というメリットがあります。
秋の乗り放題パス北海道新幹線オプション券
「秋の乗り放題パス」では渡れない、津軽海峡を通過するためのチケットが同時発売されます。「秋の乗り放題パス北海道新幹線オプション券」です。
北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間と、道南いさりび鉄道の木古内~五稜郭間を連続した行程で片道1回のみ乗車できます。
道南いさりび鉄道線内の途中下車は不可。北海道新幹線奥津軽いまべつ駅への在来線の乗換駅はJR津軽線津軽二股駅です。津軽線蟹田~津軽二股間はバス代行中ですが、「秋の乗り放題パス」で乗車可能です。
価格はおとな2,490円、こども1,240円です。これも据え置きです。(鎌倉淳)