羽田-中国の航空路線、2015年冬ダイヤから2.5倍に。北京、上海線が増便、広州線が新規開設へ

国土交通省は、羽田空港と中国を結ぶ昼間時間帯の定期便を2015年冬ダイヤから2.5倍となる1日20便(現在8便)にすることで中国政府と合意したと発表しました。これは、2012年に一度合意したものの、日中関係の悪化で見送られていた分を実施するものです。

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JALとANAに均等配分

増便は2015年10月末に始まる冬ダイヤからとなります。増枠分は日中双方の航空会社に均等配分されます。

羽田―中国間の定期便は現在、昼間時間帯に羽田-北京と羽田-上海に1日各4便ずつ、計1日8便運航しています。2015年冬ダイヤで4便ずつそれぞれ増便し、新たに羽田-広州の定期便を4便運航します。

簡単に書くと、羽田昼間時間帯の中国便は以下のようになります。

羽田-北京 1日4便(日本航空、全日空、中国国際航空2便)→1日8便
羽田-上海 1日4便(日本航空、全日空、中国東方航空、上海航空)→1日8便
羽田-広州 路線なし→1日4便

増便枠は、日本側は、JALとANAに各路線1便ずつ配分する予定です。中国側については不明です。

羽田空港JAL

深夜早朝時間帯は夏ダイヤにも運行開始へ

また、2015年夏ダイヤから、羽田の深夜早朝時間帯の運航と、成田空港路線の増便を認めることでも合意しました。これは航空会社の準備が整い次第ということで、詳細は発表されていません。

これら合意内容の大枠は、2012年8月に一度決まっていたものです。その後、沖縄県・尖閣諸島などを巡る日中関係の悪化で調整がつかずにいました。最近、ようやく両国関係に改善の兆しが出ているなかで、今回の合意に至ったものです。

中国人観光客は年100万人も増えている

このところの中国人観光客の訪日ラッシュはすさまじいものがあります。日本政府観光局によると、中国からの訪日客は2014年に前年比83%増の240万人となったそうで、さらに2015年1-3月は前年同期比93%増の92万人に拡大しているとのこと。年間100万人レベルで中国人訪日客が増えている計算で、これでは航空路線の需給が逼迫するのは当然です。

静岡空港に相次いで中国系の航空会社が就航していますが、これも首都圏空港の発着枠がまったく足りていないからとみられます。今回の合意で、羽田空港昼間枠に中国路線が増えれば、こうした供給不足が多少なりとも緩和されるでしょう。

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