テレビ東京系列の「旅の日」第4回で、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅9時間SP~」の前半が放送されました。1日目から4日目について、正解ルートを速報で検証してみましょう。
9時間のスペシャル番組
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅9時間SP」は、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」シリーズの年末特番で、「旅の日」では第4弾という位置づけです。おなじみ太川陽介と髙木菜那に加え、オードリーの春日俊彰をリーダーに加えて、8日間バスを乗り継ぐスペシャル版です。
お題は、愛媛県・松山城から、福井県・東尋坊です。これを4区間に分け、太川、春日、太川、髙木と交代しながら、リレー方式でバスを乗り継ぎます。この正解ルートを速報で検証してみます。
いつものことですが、以下はネタバレ100パーセントです。また、結果論100パーセントです。行ってない筆者が机上で語っているだけです。ご理解のうえ、お読みください。
※以下、掲載時刻は確認しましたが、速報版につき間違いや勘違いがあると思います。ご容赦ください。また、間違いを見つけましたらご指摘ください。記事は掲載後に加筆・修正することがあります。文中は敬称略です。

■テレ東系 旅の日~ローカル路線バス乗り継ぎの旅9時間SP~
【放送日時】
2025年12月27日(土)17時45分~22時10分
2025年12月28日(日)17時45分~22時10分
※2夜連続放送
【放送局】
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
【配信】
「ネットもテレ東」にて、リアルタイム配信・見逃し配信あり。
【出演者】
第1区:太川陽介、大友花恋、クロちゃん、稲田直樹
第2区:春日俊彰、佐々木久美、ゆめっち、山添寛
第3区:太川陽介、トラウデン直美、すがちゃん最高No.1、宮澤佐江、エース
第4区:髙木菜那、村井美樹、加納
実際ルート
最初に、12月27日放送分の番組前半について、太川チームと春日チームが実際に旅したルート(実際ルート)をたどってみましょう。時刻表上の定刻を確認してみました。時刻のはっきりわからなかった部分は筆者による推定です。距離はGoogleマップによる測定で、番組表記とは異なる場合があります。
▽1日目(第1区)
松山城10:05→10:09西堀端10:01(遅延)→10:08(遅延10:20頃)松山市駅11:23→13:35新居浜駅13:55→14:56港通り→徒歩5.1km→16:08道の駅とよはま16:11→徒歩6.4km→17:54豊浜駅→徒歩5.6km→19:48観音寺駅→徒歩1.5km→ホテルルートイン観音寺
▽2日目(第1区)
ホテルルートイン観音寺07:30→徒歩1.5km→観音寺駅08:08→09:30琴平駅09:40→10:31高松空港11:05→11:55坂出駅前15:30→16:40JR児島駅前16:40→17:40倉敷駅前
▽3日目(第2区)
倉敷駅11:55→12:30岡山桃太郎空港13:25→13:55岡山駅西口14:40→15:54片上/片鉄片上16:48→17:16福浦峠→徒歩9.0km→20:00播州赤穂駅
▽4日目(第2区)
播州赤穂駅07:13→徒歩9.4km→09:19白龍城09:24→09:40相生駅10:10→10:35芝生広場・播磨科学学園都市10:55→11:20播磨新宮駅12:16→12:39鵤→あすかホール前14:34→15:09姫路駅16:15→17:36社営業所18:12→19:50三ノ宮駅
番組によると1日目と2日目は平日で、3日目が日曜日、4日目が月曜日のようです。つまり、2日目と3日目は連続していません。
また、春日俊彰は土曜日深夜にオールナイトニッポンに出演しているので、日曜日早朝に東京を出発しているのであれば、3日目の出発は11時以降にならざるをえません。
そのため、この記事では、3日目の出発を11時以降として、以下の検証を進めていきます。
※Googleマップのルートは概略です。実際ルートとは異なります。
※配信先などで地図が表示されない場合は、こちらをご覧ください。
高速道路も経由可
今回のバス旅では、「路線バスと表記しているなら、高速道路や有料道路を経由していい」という新ルールができました。
ローカル路線バスがあまりに減ってしまったことと、高速道路や有料道路の拡大により、一般の路線バスでも高速・有料道路経由が増えたことへの対処といえます。
ただ、この新ルールには曖昧な部分もあります。そもそも、高速バスも「路線バス」の一種で、「高速路線バス」などと表示されている場合もあります。どこまでが「高速バス」で、どこからか「路線バス」かははっきりしません。
当サイトの解釈としては、おおざっぱには、都市間輸送を担うような路線は「高速バス」として乗車不可、地域住民向けの路線で、一部区間で高速道路を経由するような場合は乗車可、としておきます。
判断に迷う場合は、ケースバイケースでみていきます。
しまなみ海道ルート
まずは、第1区、太川チームの乗り継ぎをみてみましょう。1日目のメンバーは、太川のほか、大友花恋、クロちゃんです。
最初のポイントは、四国から本州への渡り方です。一行は、松山市駅から新居浜に向かい、瀬戸大橋を渡りましたが、しまなみ海道ルートを選択していた場合は、どのようになったでしょうか。
【しまなみ海道ルート】
▽1日目
松山市駅11:30→13:39大三島バスストップ→徒歩3.8km→早瀬15:10→15:19瀬戸田港16:20→17:25尾道駅前17:40→18:18如水館前18:22→20:09福山駅前
▽2日目
福山駅前09:35→10:27笠岡駅前13:55→14:15乗時→徒歩3.2km→寄島総合支所15:39→16:05新倉敷駅16:45→16:57倉敷芸科大学17:05→17:56倉敷駅前
新ルールの威力
今回のルールでは、しまなみ海道を経由するバスについても、松山~大三島間は、「今治松山特急」ですので、実際に乗車した「新居浜松山特急」と同格です。すなわち、松山市から大三島まで直通バスが利用できます。
大三島から生口島へは路線バスがありませんので、多々羅大橋を歩いて渡ります。生口島に渡れば、瀬戸田港から尾道への「尾道・瀬戸田線」が、路線バスとして乗車可能です。
となると、松山から尾道まで、途中4km程度を歩くだけで乗り継げてしまいます。順調なら、さらに乗り継いで、1日目に福山駅にまで到達します。
2日目、福山から笠岡、乗時と進み、寄島総合支所から新倉敷駅に出るのは、ローカル路線バスの旅では定番のルートです。倉敷駅到着は17時56分で、実際ルートの17時40分とほぼ同じです。
すなわち、今回のルールでは、しまなみ海道経由でも、瀬戸大橋経由でも、ほぼ同時刻に倉敷駅に到着できていた、ということになります。新ルールの威力です。
淡路島ルート
本州と四国のルートとしては、淡路島経由もあります。その場合は、どういう乗り継ぎになるでしょうか。
実際ルートと同様に、1日目に観音寺に宿泊して高松空港まで進んだあと、坂出ではなく高松駅へ向かったと仮定すると、次のような乗り継ぎになります。
【淡路島ルート】
▽2日目
ホテルルートイン観音寺07:30→徒歩1.5km→観音寺駅08:08→09:30琴平駅09:40→10:31高松空港10:55→11:45高松駅11:55→13:30引田/引田駅前14:15→14:56鳴門駅前15:44→16:46洲本バスセンター17:00→18:00高速舞子→18:30神戸三宮バスターミナル
このように、淡路島を経由する高速バスを使用可能とした場合、2日目に神戸三宮に到着できてしまいます。
ただ、このルートの場合、鳴門駅から洲本へのバス路線と、洲本から三宮への路線が、「高速バス」に該当する可能性があります。
バス会社の表記を見ると、鳴門~洲本は「淡路-徳島線」となっていて、一般路線バスと解釈することも可能でしょう。
しかし、洲本~三宮は「高速バス」と明記されています。明石海峡大橋を渡るバスは、地元住民が使う生活路線も多いのですが、すべて「高速バス」の表記が付いていますので、今回のバス旅でも使えないと判断するほかありません。
したがって、淡路島ルートを採った場合、淡路島の北端までローカル路線バスで乗り継げますが、明石海峡を渡ることができずに、行き詰まった可能性が高そうです。
川之江に泊まっていたら
実際ルートに戻ります。1日目、太川チームは川之江までバスに乗り、歩いて観音寺に至りました。途中、豊浜付近で宿泊できれば、観音寺まで歩く必要はなかったのですが、宿がなかったので仕方ありません。
地図を見ても、川之江~観音寺間にホテルがないので、観音寺まで歩かずに済ませるには、川之江周辺に泊まるほかありませんでした。その場合は、以下のようになります。
▽1日目
松山市駅11:23→13:35新居浜駅13:55→15:02川之江営業所→徒歩1.5km→川之江駅
▽2日目
川之江駅→徒歩5.7km→箕浦07:04→07:42豊浜駅08:17→09:18琴平駅前09:40→10:31高松空港
1日目、新居浜駅からのバスを港通りで降りず、川之江営業所まで行って情報収集をして、川之江駅周辺に宿泊したと仮定した乗り継ぎです。
2日目に、道の駅とよはまの少し先にある箕浦からコミュニティバスに乗ると、豊浜駅から琴平駅へのバスに乗り継いで、琴平駅で実際ルートに追いつきます。
この場合、番組で一行が苦戦した、川之江から観音寺までの12kmの徒歩が、半分程度にまで縮減できていたでしょう。
宇野ルート
実際ルートに戻ります。
2日目、高松空港でメンバーが入れ替わり、クロちゃんが抜けて稲田直樹が入ります。一行は瀬戸大橋を路線バスで渡り、16時40分ごろにJR児島駅に到着しました。そこで倉敷行きのバスを見つけて飛び乗ります。
時刻表を見ると、瀬戸大橋からのバスの児島駅到着時刻は16時40分、倉敷行きバスの出発時刻も16時40分で、同時発着です。時刻表上では実現困難な乗り継ぎですが、瀬戸大橋からのバスが早着したのでしょう。
仮に、倉敷行きにタッチの差で乗り遅れていたら、どうなっていたでしょうか。その場合、児島駅で情報収集をしたでしょうから、以下のような乗り継ぎを見つけられたはずです。
【宇野ルート】
▽2日目
坂出駅前15:30→16:40JR児島駅前17:13→17:38王子ケ岳登山口17:45→18:08宇野駅前18:34→19:42岡山駅
このように、「宇野ルート」をたどれば、2日目に岡山駅まで到着できます。一行は倉敷止まりでしたので、「児島駅で乗り遅れたほうがよかった」とも感じられます。
2日目に岡山まで行けなかったか
ただ、実際ルートで倉敷駅に到着しても、今回のルールなら、2日目に岡山駅に到達することは可能です。以下のようになります。
▽2日目
坂出駅前15:30→16:40JR児島駅前16:40→17:40倉敷駅前18:05→18:40岡山桃太郎空港19:10→19:40岡山駅
倉敷駅を18時すぎに出発する岡山空港行きバスに乗れば、その日のうちに岡山駅に到着できるのです。岡山駅到着時刻も、児島駅から宇野ルートをたどった場合とほぼ同じです。
つまり、太川チームにミスがあったとすれば、児島駅で倉敷駅に飛び乗ったことではなく、倉敷駅で、新ルールを使って先へ進まなかったことでしょう。
倉敷駅では、バス会社の窓口で岡山方面へのバスを確認していましたが、「ない」と言われてあっさり引き下がっていました。
ふだんの太川なら、もう少し粘って聞き込んでいたようにも感じられます。第1区の最終日ということもあって、気が緩んでいたのかもしれません。
3日目が岡山スタートだったら
仮に3日目のスタートが岡山駅だったら、どうなっていたでしょうか。
ロケの都合で、岡山駅を11時以降に出発すると仮定すると、以下のようになります。
▽3日目
岡山駅西口12:45→13:56片上/片鉄片上14:20→14:52福浦峠→徒歩9.0km→18:00播州赤穂駅
岡山駅を実際ルートより約2時間早いバスに乗車できます。福浦峠へのバスも約2時間早くなり、播州赤穂駅には18時ごろに到着できていたでしょう。
ただ、播州赤穂から先のバスがないことは同じです。すでに日没後ですし、この時間から相生まで歩くことは考えづらく、播州赤穂駅泊まりという結果は変わらなかったといえそうです。
したがって、2日目に岡山駅まで進めなかったことは、大勢に影響を及ぼさなかった、という結論になりそうです。
【続きはこちら】
【速報版】「ローカル路線バス乗り継ぎの旅9時間SP」前半戦の正解ルートを検証する〔2〕
























