スカイマークが日本航空と提携交渉をしていることが明らかになりました。羽田発着の5路線全便を共同運行の対象とし、資本関係は結ばないとのこと。実現すれば、スカイマークの主力路線である羽田路線の搭乗率改善が見込まれます。
業績改善に大きな効果
スカイマークは、エアバスA380のキャンセル問題に加え、大型機A330で運航する路線で搭乗率の伸び悩みに苦しんでいます。同社のA330型機はシートピッチの広いグリーンシートで快適ですが、そのぶん採算性に難があり、同社の最近の苦境の要因にもなってきました。そのため、共同運航でA330型機の搭乗率改善ができれば、同社の業績改善に大きな効果がみこまれます。日本航空も共同運航に前向きで、2月実施を目指すようです。
ところが、この案に国土交通省が難色を示しているとのこと。日本経済新聞によりますと、国交省はすでに日航単独での支援策は認めない方針を伝えていて、全日本空輸による支援を加えるか、全日空による単独支援を求めているそうです。これに対しスカイマークと日航は共同運航に踏み切る構えだそうです。
いよいよ、スカイマークも大手航空会社の支援を得るのか、と残念な気持ちがする一方で、日航の支援を否定する国土交通省の姿勢が事実ならば、それにも驚くほかありません。全日空はすでにエアドゥ、スターフライヤー、ソラシドエアの新規航空会社と共同運航し、事実上傘下に置いています。さらにスカイマークを影響下に入れれば、それこそ日本の空の競争環境を歪めるとしか思えないのですが。
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