池袋LRT
池袋LRTは、池袋駅東口からサンシャインシティまでを回遊する路面電車を敷設する構想です。単線の環状線で、グリーン大通りやサンシャイン通りなどを走ります。
現時点では構想段階で、開業予定時期は未定です。
池袋LRTの概要
池袋LRTは、池袋駅東口からグリーン大通りを経て東池袋に至り、サンシャインシティを一回りしてサンシャイン通りから池袋駅東口に戻る路線です。いわゆる路面電車で、単線の片方向環状運転を想定しています。
路線長2.1kmの小さなトラム路線で、総事業費は70億円程度が見込まれています。かつては都電荒川線への直通構想もありましたが、現在は池袋駅周辺の環状線の計画になっています。
池袋駅周辺では、明治通りのバイパス(環状第5の1号線)の建設が進められており、2019年度にも完成する見通しです。豊島区では、バイパス完成後、池袋駅周辺から伸びるグリーン大通りを歩行者広場にする構想を持っています。そこにLRTを乗り入れ、池袋東口のイメージを一新しようというプロジェクトです。
豊島区は2035年を想定した池袋駅周辺のまちづくりガイドラインを策定しており、LRTの導入計画も盛り込まれました。ただ、LRT導入の具体的な見通しはついていません。
池袋LRTの沿革
2011年9月に、豊島区は「池袋副都心交通戦略~池袋の交通のあり方を考える~」を策定しました。その交通戦略のなかで、LRTは、池袋が目指す将来の交通環境実現のための、施策のひとつとして位置付けられました。
2016年7月の「池袋駅周辺地域まちづくりガイドライン」にも、LRTの導入の検討が盛り込まれました。
いずれも豊島区レベルの検討で、国レベルとなる交通政策審議会答申などには、池袋LRT構想は盛り込まれていません。
池袋LRTのデータ
営業構想事業者 | 未定 |
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整備構想事業者 | 未定 |
路線名 | 未定 |
区間・駅 | 池袋駅東口~東池袋~サンシャインシティ~池袋駅東口 |
距離 | 2.1km |
種別 | 未定 |
種類 | 軌道 |
軌間 | 未定 |
電化方式 | 未定 |
単線・複線 | 複線 |
開業予定時期 | 未定 |
備考 | -- |
池袋LRTの今後の見通し
池袋LRTは、現段階では、豊島区内で検討されている構想の一つにすぎません。池袋~サンシャインシティ間は歩ける距離ですし、地下鉄有楽町線もあります。そのため、交通機関として新たにLRTを導入する必要性は乏しいです。
それでも池袋でLRT計画が存在するのは、渋谷や新宿に比べて存在感の薄い池袋に、人を呼び込む施策として考えられているからです。つまり、観光鉄道的な要素が強いと言えます。
実需が乏しい路線で、しかも道路交通を阻害する可能性がある乗り物を、数十億円をかけて建設するとなると反対も多いでしょう。車両基地をどこに置くかという課題もあり、実現は容易ではないとみられます。