ゆいレールが2017年8月にダイヤ大改正、「金曜ダイヤ」を創設へ。フリーきっぷ値上げも実施

沖縄都市モノレール(ゆいレール)は2017年8月1日にダイヤを大幅に改正します。金曜ダイヤを創設するなど、観光客の利用者増に対応して増便する一方、1日乗車券などのフリーきっぷの値上げに踏み切ります。

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金曜昼間は8分間隔に

ゆいレールは、沖縄県那覇市を走る都市モノレールで、那覇空港~首里間12.9kmを結んでいます。これまでは平日と土休日の2パターンのダイヤでしたが、8月1日のダイヤ改正で、ダイヤを平日(月~木)と金曜、土曜、休日(日・祝)の4パターンに分けて、それぞれ増便します。

具体的には、これまで平日235 本だったのが、月~木が247本、金が267本に、土休日203本だったのが、土が237本、日が217本になります。平日はこれまで朝5分間隔、夕方7分間隔だったのが、朝4.5分間隔、夕6分間隔となります。また、平日昼は10分間隔でしたが、ダイヤ改正で金のみ昼8分間隔になります。

土日はこれまで朝昼夕とも10分間隔でしたが、ダイヤ改正で土は朝昼夕とも8分間隔に、日は朝が8分間隔に、夕が9分間隔になり、昼は10分間隔が維持されます。

ゆいレール

観光客増に対応

ゆいレールは2016年12月にもダイヤ改正を行っており、土休日に増便したばかりです。1年経たずして増便を繰り返すわけですが、その背景として、沖縄を訪れる観光客が増えていることに加え、ゆいレールが通勤通学の足として沖縄に定着したことが挙げられます。

金曜日が最大運転本数となるのは、金~日の3日間で訪沖する観光客が多いからでしょう。平日の通勤通学需要と、週末がらみの観光客の利用が重なる金曜日のダイヤを手厚くしたわけです。

日本の鉄道で、金曜日に増便する路線はいくつもありますが、全面的に「金曜ダイヤ」を組んでいる会社はたぶんないのでは、と思います。ならば、ゆいレールの金曜ダイヤは、沖縄の新しい「名物?」になるかもしれません。

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1日乗車券は100円値上げ

ダイヤ改正にあわせて、フリーきっぷの価格も改定されます。1日乗車券が700円から800円に、2日乗車券が1,200円から1,400円にそれぞれ値上げ。また、隣駅間で有効なおとなりきっぷを110円から150円に値上げします。また、ICカード利用に応じて付与する「OKICAポイント」の付与率も引き下げます。

この値上げについて、沖縄都市モノレールでは「喫緊の課題である混雑緩和を目的とするダイヤ改正」を行うために「新たなコストを必要とすることから」としています。増便コストを捻出するための値上げ、というわけです。

利用者数は右肩上がり

ゆいレールの利用者数は右肩上がりです。2016年度の利用者数は約1732万人と、過去最高を更新しました。2017年度の4、5月も、前年度を7%程度上回る利用者数を記録しています。2019年には首里~浦西までの延伸も予定されており、利用者はさらに増える見込みです。

利用者が増えれば収入も増えているはずですが、ゆいレールはわずか2両編成です。混雑しても大きな増収になっておらず、運転本数を増やすなら費用転嫁をせざるを得ない、ということなのでしょう。

ただ、値上げは旅行者が使うフリー乗車券が主な対象で、沿線住民への影響は最小限に抑えた形です。(鎌倉淳)

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