LCCバニラエアの「期間限定回数券」が売れ残り中。札幌、奄美、那覇へ、思い立って旅をする方にはお得ですよ!

バニラエアが期間限定で「往復回数券」を販売しています。最大4予約分(4往復分)まで利用できるもので、全路線で使える回数券と、成田~札幌/奄美/那覇の各路線で使える回数券があります。

2015年10月8日に枚数限定で発売開始されていますが、現時点で売り切れたのは20部限定の「全路線有効」のみ。それ以外はまだ売れ残っています。バニラが回数券を販売するのはこれが3回目。どこまでお得で、どこまで魅力的なのでしょうか。

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片道1回あたり5,000~6,000円程度

バニラエア往復回数券は、「クーポンコード」を利用して、最大4予約分(4往復分)まで利用できるチケットです。空席があれば、ウェブサイトに表示されている金額に関わらず利用できます。出発40分前まで予約可能なので、直前予約でも一定の価格で利用できるのが最大の魅力です。

気になる価格は、以下のようになっています。

国内線全路線(全日)39,800円=20部
成田~新千歳(全日)41,800円=50部
成田~新千歳(平日)31,800円=300部
成田~新千歳(火水木)23,800円=200部
成田~奄美(全日)43,800円=50部
成田~奄美(平日)33,800円=50部
成田~那覇(全日)48,800円=100部
成田~那覇(平日)38,300円=100部

上記価格は4往復=8回分です。片道1回あたりでは、国内線全路線は4,975円、新千歳(全日)は5,225円、那覇(全日)は6,100円となります。おおむね1回あたり5,000円~6,000円程度に設定されていて、平日券は全日券より1万円安くなっています(1回あたり1,250円)。新千歳の火水木限定の回数券(「中だるみ解消券」)は、1回あたり2,975円と格安です。

上記価格に含まれるのは、シンプルバニラ相当の運賃分。支払い手数料、受託手荷物料金、座席指定料金、空港使用料等の各種料金・手数料は別途かかります。支払手数料が1区間あたり500円、成田空港使用料が380円ですので、利用時は上記価格に加え880円を別途支払う必要があるようです。

有効期限は2015年10月25日~2016年1月31日の約3ヶ月。ただし、10/31、11/3、11/21〜11/23、12/22〜1/11は除外です。祝日絡みと年末年始は使えない、というわけです。発売は10月31日までです。

バニラエア回数券

初めて全路線対象に

バニラエアが回数券を販売したのは3回目です。第1回は2015年3月に発売し、成田~新千歳線のみの設定で、全日タイプが58,800円、平日タイプが28,800円でした。平日タイプは100枚が完売して200枚を追加発売する人気となっています。

第2回は2015年6月に発売し、このときも成田~新千歳線のみの設定。全日39,800円、平日24,800円でした。第1回で6万円近くした全日タイプが不振だったようで、大幅値下げ。平日タイプも値下げしています。

第3回となる今回は、新千歳線に関しては値上げ。バニラエアとしては、過去2回で回数券の販売予測のデータを積み重ねることができ、今回、価格を精査した上で対象路線を全路線に拡大した、ということでしょう。

「全路線」以外は売れ残り

さて、今回、誰がどうみてもお得なのは国内線全路線の39,800円。これはバニラエア就航2周年を記念した特別価格の目玉商品です。

1回あたり約5,000円で、土休日も含めて空席があれば札幌も奄美も那覇も行き放題ですので、間違いなくお得で使いやすいです。限定20部なので、すぐ売り切れました。

それ以外は全部売れ残っています。手数料を含めても5,000円~7,000円程度で旅行できるのですからお得なはずですが、あまり人気がないのでしょうか?

2万円の便も5000円で乗れるが

LCCというといつでも格安というイメージがありますが、人気の便を直前に予約しようとすると、片道1万円以上することはよくあります。試しに今週末(10月17日、18日)の那覇往復をチェックしてみると、往路が15,190円、復路が23,790円です。

札幌線でも17日土曜日の初便や18日日曜日の18時発便は19,290円もします。回数券ならこうした人気便に5,000円程度で乗れるのですから、使い方によってはとてもお得です。

それでも売れ残っているということは、「おんなじ場所に4回も行かないよ」ということなのかもしれません。複数人利用ができればいいのですが、この回数券は本人以外の利用は認められていません。

札幌線はやっぱりお得

LCCのセール全体が売れにくくなっている、という背景もあるのかもしれません。LCCの国内路線網が広がっていかないなか、同じ区間でセールばかりやっているので、最近は少々の格安価格では顧客が振り向かなくなってきているのです。

回数券は普通のセールとは異なりますが、広い意味でセールの一種と捉えれば、こうした流れの中にあるのでしょう。

那覇線や奄美線に関しては1日1往復しかなく、使いにくいという問題もあります。冬の3ヶ月間に、1日1往復の観光路線を4往復するプランは立てづらいですね。

それに対し、札幌線は最大7往復していますし、やっぱり便利でお得だと思います。直前予約で安く行けるというのは、思い立って旅をしたいという方にはとても魅力的。予約変更も手数料なしで可能です。

1月末まで使えますから、スキーに毎週末行きたい!という人などはチェックしてみてはいかがでしょうか。(鎌倉淳)

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