スカイマークが那覇~宮古線を一律5,000円に設定。JTA、ANAとの値下げ競争は新局面へ

スカイマークが、6月から運航を再開する那覇~宮古線に関して、価格を全面的に見直しました。新価格は、全便普通運賃が5,000円均一。大人子供も同額です。2013年6月1日(土)~20日(木)・24日(月)~30日(日)が対象です。

これまで、スカイマークの同区間の普通運賃は10,800円。割引運賃はフリー14が4,500円、フリー3が4,800円、フリー1が5,800円でした。つまり、フリー14、フリー3に関しては値上げ、フリー1、普通運賃に関しては値下げとなります。

那覇~宮古間は、JTA、ANAとの値下げ競争が激しく、この3月でスカイマークはいったん運航を休止。それを受けてJTA、ANAは大幅値上げに踏み切りましたが、6月のスカイマークの運航再開を受けて、再び値下げをしています。たとえばJTAでは、6月は特便割引3が4,800円程度、特便割引1が5,800円程度の設定になっていて、スカイマークと同水準です。ただし、普通運賃は17,500円と割高です。

スカイマーク

スカイマークの今回の値上げは、「追随値下げを繰り返すJTA、ANA」との競争を回避しようとしているようにも思えます。つまり、「3日前までの事前予約の利用者」の獲得を半ばあきらめ、2日前から当日にかけての「直前予約の利用者」にターゲットを絞った価格戦略です。いわば大手との「棲み分け」を狙ったものといえます。

この場合、JTA、ANAは、もっとも利幅の大きい普通運賃でのチケットの売れ行きが伸び悩む可能性があります。それは、大手2社の平均客単価の低下を意味します。

スカイマークとしては、「どうせ自社では1人5,000円単価くらいにしかならない」と見切りを付け、それならばと、大手の体力を奪う戦略に出たのでしょうか。

スカイマークは、かつて成田発で「普通運賃1万円」の均一価格戦略をとり、ある程度の成果を収めた経験があります。その経験を活かしての「普通運賃5,000円」に踏み切ったと思われます。その結果がどうでるか。那覇~宮古をめぐるスカイマークと大手航空会社の競争は新たな局面を迎えたといえましょう。

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