新幹線利用者数ランキング2014年新春版。「東京~仙台」は「岡山~広島」より少ない?

2014年1月6日頃に、JR各社から2013年~2014年の年末年始の利用状況が相次いで公表されました。公表内容は各社・各支社ごとに異なりますが、その数字を集めてみると、それぞれの路線・区間のピーク時の利用者数がわかります。それをランキングにしてみると、興味深いことがわかります。

2014年版、利用者数ランキング新春版、まずは、新幹線からご紹介しましょう。

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2013年~2014年・年末年始新幹線利用者数ランキング

1位 東海道新幹線(新横浜~静岡)242万2000人
2位 山陽新幹線(新大阪~西明石)178万8000人
3位 山陽新幹線(岡山~広島)134万5000人
4位 東北新幹線(那須塩原~郡山)118万6000人
5位 上越新幹線(大宮~高崎)109万5000人
6位 山陽新幹線(広島~新山口)98万3000人
7位 山陽新幹線(新下関~小倉)88万人
8位 山陽新幹線(小倉~博多)72万6000人
9位 東北新幹線(古川~北上)56万8000人
10位 九州新幹線(博多~熊本)32万6000人
11位 長野新幹線(高崎~軽井沢)32万人
12位 東北新幹線(盛岡~八戸)24万3000人
13位 九州新幹線(熊本~鹿児島中央)17万7000人
14位 山形新幹線(福島~米沢)13万5000人
15位 秋田新幹線(盛岡~田沢湖)9万7000人
16位 山形新幹線(山形~新庄)3万9000人
データ:JR各社プレスリリース

上記の数字は、公表された区間旅客数をランキングしたものです。東海道新幹線の名古屋~京都間などが公表されていればもっと上位にランクされていたでしょうが、公表されていません。ということで、上記のランキングが万能でないことを、まずはご理解ください。

レールスター

東北新幹線は山陽新幹線より少ない

年末年始という時期柄ですから、ビジネス路線は少なめに出て、観光路線が多めに出る、と思われがちですが、実際はそうでもありません。沿線人口にほぼ比例していると思われる数字が並びました。この時期は、各社とも輸送力を最大にして運行しますから、この数字が各社の「本当の輸送力の実力」ともいえます。

トップが東海道新幹線なのは当然として、東北新幹線の那須塩原~郡山間が山陽新幹線の岡山~広島に負けているのは、筆者にはやや意外でした。山陽新幹線は東北新幹線より空いているイメージがあったからです。上記ランキングを見る限り、「東京~仙台」より「岡山~広島」の利用者数のほうが多いと推定できます。

ただ、沿線の人口数を考えれば当然ともいえます。岡山も広島も政令指定都市。一方、東北新幹線沿線の政令市は仙台のみ。東北新幹線が混んでいるのは、東京~大宮のダイヤの制約で増便が限界にきているからかもしれません。

九州新幹線は低迷

一方で、東北新幹線の仙台以北(古川~北上)は、九州新幹線の博多~熊本に圧勝でした。政令指定都市間を結んでいるのですから、もう少し九州新幹線の利用者は多くても良さそうですが、九州新幹線はバスに押されて苦戦しているのかもしれません。

そして、言いたくはないですが、目も当てられないのが九州新幹線の熊本以南の末端部分。山形新幹線と大差ない数字で、これならミニ新幹線でも良かったように見えてしまいます。17万7000人という数字は、在来線の鳥栖~肥前山口24万9000人にも大差で負けています。この数字を見る限り、熊本~鹿児島よりも、鳥栖~肥前山口間のフル規格新幹線建設を優先すべきだったように思えます。

明日は、在来線版を公開します。

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