「新函館北斗」が北海道新幹線の新駅名に正式決定。命名騒動は「足しただけ」のお役所的な決着に。

北海道新幹線の駅名が正式に決まりました。北海道北斗市の新駅名が「新函館北斗」、青森県今別町の新駅名が「奥津軽いまべつ」です。木古内駅は現駅名がそのまま使われます。

新函館北斗駅は、函館本線の渡島大野駅に建設され、計画以来ずっと「新函館」の仮称でした。しかし、2006年に大野町と上磯町が合併して北斗市が誕生すると、同市は「北斗」の名前を駅名に入れるよう要求。北斗市と函館市が協議しましたがまとまらず、両市はJR北海道に命名を一任していました。ところが、JR北海道が禍根を恐れてか決断せず、北海道に相談。結局、道が決める形で、「新函館北斗」の名称になったようです。

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「足して2で割る」すらも行わず

命名理由についてJR北海道の島田社長は、「新函館北斗なら新幹線が函館行きであり、駅が北斗市にあることも分かる」と説明しました。「足しただけ」のお役所的な決着だっただけのように見えますが、そうは言えないのでしょう。

ちなみに、筆者は「足して2で割る」という発想で「函館北斗」になると予想していましたが、見事に外れました。「2で割る」ことすら行われなかったわけです。

新函館北斗駅
新函館北斗駅建設の様子(2014年2月。写真:北海道庁ホームページより)

個人的には、「北海道南」といった大胆な名前がよかったのではないか、という気もします。外国人には、「Shin-Hakodate-Hokuto」より「Hokkaido-minami」のほうがわかりやすいからです。

とはいえ、外野から見ていても、いろんな事情があることが察せられる命名騒動でした。決まった以上は、「新函館北斗駅に幸あれ!」とエールを送っておきましょう。

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