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「宗像・沖ノ島」を世界遺産に推薦へ。「ニッポンの世界遺産」はどこまで増えるのか? 

文化審議会は2015年7月28日、2017年の世界文化遺産登録を目指す候補として、福岡県の古代遺跡「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」を選びました。2016年2月1日までに政府がユネスコに推薦書を提出し、2017年夏のユネスコ世界遺産委員会での登録を目指します。

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海の正倉院

沖ノ島(宗像大社沖津宮)は福岡沖、九州と朝鮮半島の中間にあり、4~9世紀に大陸との交流の成就を祈る国家的祭祀が行われた場所です。朝鮮半島製の金製指輪や中東のペルシアからもたらされたカットグラスの破片など約8万点の出土品が国宝に指定され、「海の正倉院」とも呼ばれているそうです。

推薦される遺産群は沖ノ島に加え、九州本土にある宗像大社の社殿、祭祀を担った豪族の古墳群など全5件で構成されます。

選定に当たった文化審議会特別委員会の西村幸夫委員長は、記者会見で「古代祭祀の跡がほぼ手付かずの状況で保存され、世界的な価値がある」と認め、宗像大社などによる保全体制が整っている点も含めて世界遺産に推薦すべきと評価しました。

ということで、まずは、「宗像・沖ノ島」の世界遺産推薦決定、おめでとうございます。

沖ノ島写真:宗像市

縄文遺跡、佐渡、古墳群は先送り

今回の特別委員会では、ほかに「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)と「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」(新潟)、「百舌鳥・古市古墳群」(大阪)の3件も選考対象になっていました。これらについては、次回以降に先送りとなっています。

「沖ノ島」は確かに世界遺産にふさわしい価値を備えている島でしょう。惜しくも推薦を逃した「縄文遺跡遺跡群」「佐渡鉱山」「百舌鳥・古市古墳群」も素晴らしい遺産と思いますので、来年以降の推薦・登録に期待したいところです。

とはいうものの、一方で、いったいニッポンの世界遺産はどこまで増えるのだろう? という疑問が頭をもたげてきた人もいるのではないでしょうか。

全国で100か所以上の「世界遺産」が

日本の世界遺産は、「白神山地」「法隆寺」「姫路城」「屋久島」の4か所の登録でスタートしました。その後、「京都」「白川郷・五箇山」「原爆ドーム」「厳島神社」「奈良」「日光」「琉球王国」と、年を追うごとに増えています。

現在、ニッポンの世界遺産は、登録名だけで19か所。個別の構成資産でみると、姫路城、縄文杉から忍野八海、韮山反射炉まで、全国で100か所以上の「世界遺産」が国内に存在します。さらに、暫定リストに登録された「遺産候補」も10か所ほどあります。

最近は毎年1件ずつの登録が進んでいますので、このペースならあと10年でニッポンの世界遺産は1.5倍増になるかもしれません。そして、これら暫定リスト遺産が全て登録されたとしても、まだ、松本城や飛騨高山、妻籠といった知名度の高い「大物」が未登録で残ります。

となると、ニッポンの世界遺産は、まだまだ増えそうです。とはいえ、そろそろ「一区切り」を見据えてもいい頃ではないでしょうか。世界遺産を際限なく増やし続けたら、いずれ本当に大事なものの価値まで見失われてしまうかもしれないからです。

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