東京から留萌線増毛までLCCで日帰りしてきた。1万円台で北海道弾丸ローカル線の旅へ

格安航空会社LCCのバーゲンチケットを使い、廃止が予定されている留萌線を往復してきました。往復1万円台の北海道弾丸旅行です。

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バニラエアのバーゲンチケットで

2015年8月にLCC各社がバーゲンを実施しましたが、売れ残りが目立ったことはお伝えしたとおりです(「LCC3社のセールチケットが余りまくり中」参照)。このとき、筆者も2,000円弱のバーゲンチケットをゲットすることができました。

買ったのはバニラエア成田空港~新千歳空港の日帰り。新千歳からは、留萌線増毛まで往復してきます。JR北海道は留萌線留萌~増毛間を2016年度にも廃止することを表明していますので、もう一度乗り直しておこう、というのが目的です。

成田空港に定着したLCC

都内の自宅を5時半に出て、京成上野6時35分発「スカイライナー」で成田空港へ。LCCに乗るなら「東京シャトル」や「アクセス成田」といった格安バスを使いたいところですが、朝は時間がないので俊足のスカイライナーを使います。

スカイライナー

空港第2ビルに7時11分着。ここから第3ターミナルまで630mをひたすら歩きます。第3ターミナルは、早朝にもかかわらず賑わっていました。そのわりにカウンターに人は少なく、みなさんウェブチェックインを済ませてきたのでしょうか。利用者も手慣れてきたようで、成田空港のLCCが定着したのを実感します。

成田バニラエアカウンター

8時15分発バニラエアJW903便で出発。平日ですが便利な朝便だけあって、9割方は席が埋まっていました。昔は狭いと感じたLCCシートも、今は慣れてしまい気になりません。飛行機は定刻出発、機内の案内も問題なく、LCCといっても、しっかりしたオペレーションになってきたと思います。

バニラエア

定刻9時55分より少し早着。新千歳空港のJRカウンターで増毛までの往復乗車券と特急券を求めると、窓口嬢は「Sきっぷを組み合わせたほうが安い」との案内です。

それに従って、「新千歳空港~札幌往復」「札幌~留萌Sきっぷ」「留萌~増毛往復」の3区間に分けて乗車券・特急券を購入しました。きちんと計算して、安いきっぷを教えてくれる窓口嬢は素晴らしい! 10時18分発「スーパーカムイ13号」で深川へ。

北海道の秋を実感

深川からは、13時23分発の留萌線増毛行きに乗車します。乗客は十数名で半分が鉄道ファンでした。青春18や北東パスのシーズンでない平日でこれだけ鉄道ファンがいるということは、18シーズンの週末などは、たぶん大混雑ですね。

留萌線

無雪期の留萌線に乗るのは、実は二十数年ぶりです。だからこそわざわざ乗りにきたのですが、峠越えでは木々が優しく色づき始めています。秋に北海道のローカル線に乗る機会はあまりなかったので、来て良かったと実感。

留萌線

留萌を出ると日本海が白波を立てています。こちらもう、秋を超えて冬が近いことを感じさせる荒波です。

留萌線

風が強く、列車は徐行運転。ひとつひとつ、乗降がない駅に停まりながら進んでいきます。途中駅で乗降があったのは、秩父別、石狩沼田、留萌だけでした。

終点増毛に14時51分着。朝自宅を出てから9時間あまりかかりました。いや~遠かった。

けれど、1日でここまで来て、そしてこれから都内の家に帰れるのだから、それはそれですごいこと。

留萌線

遅延は一度もなし

1時間ほど増毛を散歩した後、15時41分の留萌線で深川へ。さすがに疲れて、道中は爆睡です。17時17分深川着、「オホーツク」「快速エアポート」を乗り継いで、19時32分新千歳空港着。

大急ぎで夕食のジンギスカンを食べて、20時20分発のバニラエアJW916便で成田へ。定刻22時に成田空港に着きました。22時15分発の東京シャトルで、23時30分頃に東京駅に到着です。都内の自宅に着いたのは0時過ぎ。約19時間の日帰り旅行でした。

これだけの乗り継ぎで、鉄道、飛行機、バスのいずれも遅延は一度もなし。遅延があればスケジュールが破綻する強行日程でしたが、無事日帰りを達成。改めて日本の交通機関のすばらしさを実感しました。

総額16,970円

今回の交通費は以下の通り。

・バニラエア往復 5,320円(諸手数料込み)
・JR新千歳空港~増毛往復 8,170円
・京成スカイライナー 2,470円
・東京シャトル 1,000円
計 16,970円

食費込み1万円台で、なかなか楽しめました。値段が高ければこんな弾丸旅行はもったいなくてできませんが、1万円台なら日帰りレジャーとしてお手軽です。

LCCバーゲンだからこそできた旅、といえるでしょう。バニラエアに感謝。(鎌倉淳)

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