ピーチが2年連続の増収増益で10億円の最終利益。2015年3月期決算を発表。平均搭乗率は85%!

格安航空会社LCCのピーチ・アビエーションが2015年3月期決算を発表しました。売上高は前期比21.4%増の371億4100万円で、最終利益は前期比2.1%増の10億6800万円。ピーチは就航から3年目となる2014年3月期に黒字転換し、2期連続で黒字となりました。増収増益も2期連続です。

広告

パイロット不足でも増収増益

ピーチが発表した2015年3月期決算によりますと、営業利益は42.7%増の28億6500万円、経常利益は6.7%減の15億9600万円です。営業利益率は7.7%でした。

2014年5月~10月にはパイロット不足で2000便以上の減便があり、30億円程度の減収要員になったそうです。それでも路線拡大で有償旅客数は21.0%増の363万人に達しました。ピーチの成長力の強さを感じさせます。

売上高のうち、旅客運賃収入は308億円で約8割を占めます。残りが付帯収入です。格安航空会社は付帯収入で儲けるといいますが、それが2割なら多いのか少ないのか。ちょっとわかりません。

ピーチ

平均搭乗率85%

運賃収入のうち、国内線が175億円、国際線が133億円でした。内際それぞれの収支は明らかではありませんが、運航本数からみるに、国際線の黒字が大きいとみられます。

LCCでは、格安運賃を実現するために高い搭乗率を目指します。ピーチの場合、2015年の有償旅客の平均搭乗率は85.9%で、前期より2.2ポイント改善しています。平均搭乗率85%というのはかなり高い数字で、LCCの「格安運賃」を担保するには十分な成績といえそうです。

ちなみに、親会社のANAの2014年度の平均搭乗率は、国内線が64.1%、国際線が72.0%です。

国際線は6割が外国人客

ピーチで増えているのは外国人客。前期は5割だった国際線の外国人旅客数の割合は、約6割にまで伸びたそうです。

日本の航空会社は長らく日本人相手の商売をしてきましたが、ピーチの場合は外国人に比重が移りつつある、ということのようです。国際線旅客の過半数が外国人というのは、日本の航空会社ではこれまでになかったことではないか、と思います。

ピーチは2015年になってから沖縄~香港線を就航したほか、成田空港の拠点化も進めています。8月には羽田空港~台北線も就航する予定で、首都圏でも利用者が伸びていくでしょう。

2016年3月期の業績については「売上高25%増を目指す」としており、日本のLCCの成功モデルになりつつあるのは間違いありません。

広告
前の記事JR四国が「学生限定夏休み四国フリーきっぷ」を発売。若者は四国へ向かえ!
次の記事北陸新幹線「つるぎ」の乗車率は20%。富山~金沢の「短距離新幹線」の利用者は意外に多い?