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「大人の休日倶楽部」が「悠遊旅倶楽部」を”吸収合併”。JR東日本とJR北海道の一体化はどこまで進むか?

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JR東日本が「大人の休日倶楽部」の会員募集をJR北海道内でも開始します。同時に、JR北海道は「悠遊旅倶楽部」のサービスを2017年3月までに終了することを発表しました。事実上、「大人の休日倶楽部」が「悠遊旅倶楽部」を吸収合併することなります。こうしたJR東日本のサービスとJR北海道のサービスの一体化は、どこまで進むのでしょうか?

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会員数には大差

「大人の休日倶楽部」はJR東日本のシニア会員組織、「悠遊旅倶楽部」はJR北海道のシニア会員組織です。どちらも運賃料金の割引や、会員限定きっぷなどの特典があります。サービス開始は悠遊旅倶楽部のほうが早く1997年、大人の休日倶楽部は2004年です。会員数は大人の休日倶楽部の累計190万人に対し、悠遊旅倶楽部は5万5000人と差が開いていました。

JR北海道は、2015年10月より管内で大人の休日倶楽部の会員募集を開始し、「大人の休日倶楽部パス(北海道)」も設定します。大人の休日倶楽部にはJR北海道線の運賃・料金の割引制度がありますが、これも継続します。JR北海道の旅行センター「ツインクル」の国内旅行商品の5%割引も実施します。

一方で、「悠遊旅倶楽部」は段階的にサービスを縮小し、2016年3月限りで新規会員募集を停止。2017年3月限りで全サービスを終了します。また、JR北海道の「ジパング倶楽部」の受付も2016年3月で終了します。「大人の休日倶楽部ジパング」へ移管と捉えてよさそうです。

悠遊旅倶楽部

会員資格は広がり、年会費は値上げ

要するに、JR北海道は自社のシニア会員組織「悠遊旅倶楽部」を、JR東日本の「大人の休日倶楽部」に全面移管させるわけですが、利用者の立場に立つと、サービスはどう変わるのでしょうか。

「悠遊旅倶楽部」は会員資格が男性60歳、女性50歳以上でしたが、「大人の休日倶楽部」は「ミドル」が男女とも50歳以上。つまり、会員資格は広がります。ただ、割引率は「悠遊旅倶楽部」の30%に対し、「大人の休日倶楽部ミドル」は5%と低くなります。ジパング倶楽部対象年齢(男性65歳、女性60歳以上)の割引率は変わりません。

また、「悠遊旅倶楽部」会員は、これまでJR北海道エリアの「悠遊倶楽部会員パス」しか買えませんでしたが、「大人の休日倶楽部」会員になれば、JR東日本エリアの「大人の休日倶楽部パス」も購入できるようになります。つまり、乗り放題チャンスが東日本エリアに広がります。一方で、「悠遊倶楽部会員限定スーパー往復きっぷ」の代替商品は発表されていません。

年会費は「悠遊旅倶楽部」が1,540円で、「大人の休日倶楽部ミドル」が2,575円。つまり、これまで「悠遊旅倶楽部」の会員だった人が「大人の休日倶楽部ミドル」に移行した場合、会費は1,000円ほど高くなります。北海道エリアが乗り放題になる「パス」の価格は、5日間16,250円で変わりません。

トータルで見て、対象年齢が広がり割引エリアも広くなるが、年会費が高くなる、というのが大きな変化です。これを改善とみるか改悪とみるかは、評価が分かれるでしょう。また、JR東日本管内の利用者には大きな変化はありません。「大人の休日倶楽部パス(北海道)」が購入可能になることくらいでしょうか。

両社一体化はサービス改善につながるのか?

それにしても、企業の顧客囲い込みである「会員組織」を、JR北海道がJR東日本に譲り渡してしまう、という点には注目せざるをえません。

もともとJR北海道とJR東日本は協力関係にありましたが、JR北海道は一連の不祥事を受けてJR東日本元常務の須田征男氏を会長に迎え、技術協力も仰いでいます。

こうした人事面、技術面にくわえ、サービス面でもJR東日本の組織に乗っかる、ということになると、JR北海道は事実上、JR東日本の傘下企業になりつつあるようにみえます。

北海道新幹線の開業を機に、JR東日本とJR北海道の直通運転も増えるわけで、両社の「一体化」はこれまで以上に進みそう。それがサービスの改善につながるのなら歓迎したいところですが、どうなることでしょうか。


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