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奥大山スキー場が「1年間存続」を決定。ローカルスキー場の苦境続く

2年連続赤字で

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鳥取県江府町にある奥大山スキー場が、閉鎖の危機に立たされています。大山の南側に位置するローカルスキー場ですが赤字が続き、1年間の存続を決めたものの、将来的な存続が見通せなくなっています。

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リフト2基のローカルゲレンデ

奥大山スキー場は鳥取県江府町にあるスキー場です。大山の南山麓に位置し、米子自動車道江府インターから15km30分。吹田インターからだと240km3時間ほどかかります。

1972年にオープンした江府町営のスキー場で、総面積が18万平米、コース面積が8万平米です。4コースでリフト2基、標高差260メートル、最長滑走距離は1200メートル。小規模なスキー場で、いわゆるローカルゲレンデです。

スペックからして、遠方から大勢のスキー客が訪れるようなゲレンデではありません。スキーバブルの最盛期には年間5~6万人の利用者がいましたが、最近は2万人台にとどまり、雪不足が続いた2015年、2016年シーズンは1万人台に沈みました。

直近2期は赤字に転落。町は一般会計から2015年度は2750万円、2016年度は1792万円を、スキー場運営に関する特別会計に補填しました。

奥大山スキー場
画像:奥大山スキー場公式サイトより

指定管理者に応募なし

リフトの老朽化も進んでおり、1992年に設置した第1リフトは更新時期を迎えています。更新費用として2億円が必要とされています。

こうした状況を受け、町では直営での運営継続をあきらめ、指定管理者制度を導入したうえでリフトを更新する方針を固めました。2017年に2度にわたり指定管理者を募集。しかし、これまで応募する企業は現れていません。

そのため、2019年シーズンの運営が危ぶまれていましたが、白石祐治・江府町長は2017年1月19日に開かれた町議会の全員協議会で、「多くの町民が存続を求めている」として、2019年シーズンも町が運営を続ける考えを明らかにしました。

一方で、赤字が続いていることを踏まえ、将来にわたって町が運営を続けることはできないとする姿勢も変えていません。町では、新たな事業者を今後1年かけて見つけるとしています。

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黒字化は難しい?

指定管理者の募集要項を見ると、黒字が出た場合に利益還元金を町は請求しない一方で、赤字が出た場合に補填もしない、としています。

スキー場の施設利用料(管理者が支払い)とレストハウスの指定管理料(町が支払い)は控えめな金額で、これでも応募する事業者がいないということは、企業から見たらどう頑張っても黒字を出すのが厳しいと思われているのでしょうか。

大型スキー場は活況だが

近年、外国人観光客が訪れる大型スキー場は活況を呈しています。一方で、小規模なローカルスキー場の苦戦は続いており、バブル期に整備した施設更新を乗り越えられずに、少しずつその姿を消しています。

奥大山スキー場も、そうしたローカルゲレンデの苦境に陥っているように見えます。しかし、ローカルスキー場は、地域に根ざした日本のスキー文化を支える存在です。なんとか維持する方法が見つかることを願わずにはいられません。(鎌倉淳)


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