盛岡~八戸間高速バスがダイヤ改正で便利に。「青春18きっぷ」と「札幌・盛岡なかよしきっぷ」で北海道への新ルート

岩手県北自動車、南部バスが運行する盛岡~八戸間の高速バス「八盛号」が2015年4月1日にダイヤ改正を行いました。新しいダイヤでは、盛岡18時10分発の八戸行き便が設定されています。このバスは八戸でシルバーフェリーに接続し、翌朝8時半には札幌に着くことができます。

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札幌・盛岡なかよしきっぷで乗り継ぐと

盛岡~札幌間は、バスとフェリーのセット券「札幌・盛岡なかよしきっぷ」が販売されています。価格は7,100円。このチケットを使った場合の、盛岡~札幌の乗り継ぎは以下の通りです。

盛岡18:10→本八戸駅20:37(高速八盛号)
本八戸駅20:45→八戸港20:59(シャトルバス)
八戸港22:00→苫小牧港06:00(シルバーフェリー)
苫小牧フェリー06:46→札幌駅前08:35(高速とまこまい号)

なかよしきっぷ

東京から普通列車乗り継ぎでも間に合う

この乗り継ぎのポイントは、東京から普通列車を乗り継いでも間に合う点。東京を6時40分発の快速ラビットに乗ると、盛岡には17時16分に着くことができます。乗り継ぎは以下の通りです。

東京06:49→宇都宮08:18
宇都宮08:20→黒磯09:10
黒磯09:38→郡山10:39
郡山11:06→福島11:54
福島12:00→白石12:34
白石12:37→仙台13:26
仙台13:55→小牛田14:39
小牛田14:51→一ノ関15:39
一ノ関15:46→盛岡17:16

盛岡18:10→(中略・上記参照)→札幌駅前08:35

価格的には微妙だが

青春18きっぷと札幌・盛岡なかよしきっぷを組み合わせた場合、実質価格は2,370円+7,100円=9,470円となります。北海道&東日本パスが10,290円で、急行「はまなす」の料金1,300円を足すと、東京~札幌が11,590円。北海道&東日本パスの7日間の有効期限を考えれば、「青春18きっぷ+札幌・盛岡なかよしきっぷ」ルートに価格優位性はありません。

あるいは、大洗~苫小牧のフェリーを使った東京駅~札幌駅までのバス・フェリーセット券として「パシフィックストーリー」があります。その価格9,990円(ピーク時13,220円)と比べても、優位性はそれほど高くありせん。500円程度の差なら、大洗からフェリーに乗った方がラク、という考え方もあるでしょう。

ということで、価格面からみた利用価値はそれほどでもありませんが、新しい旅のルートとしては面白いといえます。

中国人元留学生からの情報

ところで、この情報を教えてくれたのは、元日本留学生の中国人劉さんで、日本人の鉄道ファンもびっくりの鉄道知識を有する方です。

劉さんは、本国に帰ってからも日本の鉄道の最新情報をキャッチしていて、先日は、青春18きっぷの北陸特例で金沢~富山間を途中下車せずに乗る場合の運賃を尋ねてきました。この質問は、ルールに知悉していないと出てこないでしょう(津幡、高岡で途中下車する必要があるかどうかが論点)。

いまや日本の鉄道とその「乗りこなし法」は、外国人をも魅了する趣味となっているのかもしれません。

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