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国内LCC4社、2016年発表の決算をランキングにしてみた。ジェットスターが売上高首位、利益ではピーチが圧倒

2016年は、日本のLCCにとって飛躍の年となりました。国内LCC4社のうち3社が黒字化し、経営を軌道に乗せています。ここでは、2016年に発表されたLCC4社の決算を比べてみましょう。

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LCC4社の最新決算

まずは、2016年に発表されたLCC各社の決算を、売上高順に並べてみましょう。

ジェットスタージャパン
第5期決算公告(2016年6月期) 2016.09.16官報
資本金205億円 資本剰余金205億円 利益剰余金-300.93億円
売上高522億円 営業利益13.05億円 経常利益1.53億円 当期純利益0.63億円

ピーチ・アビエーション
第6期決算公告(2016年3月期) 2016.06.29官報
資本金75.15億円 資本剰余金74.85億円 利益剰余金20.40億円
売上高479億円 営業利益61.81億円 経常利益47.59億円 当期純利益27.44億円

バニラ・エア
第5期決算公告(2016年3月期) 2016.06.30官報
資本金75億円 資本剰余金75億円 利益剰余金-113.12億円
売上高217億円 営業利益14.99億円 経常利益13.85億円 当期純利益24.35億円

春秋航空日本
第4期決算公告(2015年12月期) 2016.04.13官報
資本金106.55億円 資本剰余金46.55億円 利益剰余金 -115.07億円
売上高25.21億円 営業損失48.39億円 経常損失48.78億円 当期純損失49.00億円

ご覧のとおり、春秋航空日本以外の3社が営業利益を計上、最終損益も黒字となりました。最後発で参入した春秋航空日本を除くLCC主要3社が黒字を計上したことは、とにもかくにも喜ばしいことです。

次に、各社の決算数字の主要指標を、ランキングにしてみましょう。

ジェットスタージャパン

売上高ランキング

ジェットスター 522億円
ピーチ 479億円
バニラ 217億円
春秋日本 25.21億円

売上高はジェットスターがピーチを抑えて首位です。業界順位を売上高で示すなら、ジェットスター・ジャパンがLCC業界のトップ企業ということになります。

日本のLCC4社の総売上は1243億円です。シェアを計算してみると、ジェットスターが42%、以下、ピーチ39%、バニラ17%、春秋日本2%です。

ピーチとバニラはともにANA系列ですから、系列でいえば、ANA系56%、JAL系42%です。

営業損益ランキング

ピーチ 61.81億円
バニラ 14.99億円
ジェットスター 13.05億円
春秋日本 -48.39億円

営業損益では、ピーチが61億円でトップです。バニラとジェットスターがほぼ同じ営業利益となりました。次に、売上高営業利益率です。

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売上高営業利益率ランキング

ピーチ 12.9%
バニラ 6.9%
ジェットスター 2.5%

比較のために書くと、JALの営業利益率は13.4%、ANAは7.6%です(いずれも連結)。ピーチは業界首位レベル、バニラもまずまずで、ジェットスターはもう少し高めたいところでしょう。

資本金ランキング

ジェットスター 205億円
春秋日本 106.55億円 
ピーチ  75.15億円
バニラ  75億円

資本金の金額ではジェットスターがトップ。春秋日本も巨額です。ジェットスターは、赤字の穴埋めのため、増資に増資を繰り返した過去があり、資本金が増えています。

利益剰余金ランキング

ピーチ 20.40億円
バニラ -113.12億円
春秋日本 -115.07億円
ジェットスター -300.93億円

利益剰余金は、ピーチだけがプラス。累損を一掃しました。

それ以外はマイナスです。ジェットスターはマイナス300億円で、巨額の累積損失を抱えていることがわかります。春秋日本もマイナス115億円とは売上高に比して金額が大きく、売上高の4倍以上のマイナスを抱えています。

本当の勝負はこれから

LCCのなかでは、ピーチがいち早く黒字化に成功し、累損を一掃したことから、「LCCはピーチが一人勝ち」という報道も見かけます。決算数字を見ると、たしかにピーチの好調が見て取れて、利益では他社を圧倒しています。

ただ、累積損失が大きいジェットスターも、急速に経営を改善しています。売上高が大きく営業利益率に改善の余地があるだけに、いったん利益体質になったら、大きな営業黒字を出して健全経営に近づくかもしれません。

心配なのは春秋日本ですが、2015年までの同社は、佐賀線と広島線、高松線を運航するだけの「テスト飛行」状態でした。2016年に新千歳線や関西線に参入しましたし、本当の勝負はこれからでしょう。

今後は、エアアジア・ジャパンも日本再参入を予定しています。どのLCCが今後生き残るのか、現時点で判断するのは早計ですが、利用者としては、全ての会社の経営が安定し、健全な競争が繰り広げられることを期待したいところです。(鎌倉淳)

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