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釧路「長期滞在者の街」への取り組みに注目。避暑に加えて「花粉がない」もPR。

釧路が「長期滞在者の誘致」に力を入れ始めています。

2013年10月1日から半年間、東京都内でラッピングバスを走らせます。ラッピングには、「花粉0の快適空間」「釧路にスギ・ヒノキは生育していません」などの文言が掲げられ、冬の釧路川の写真が背景になっています。

春の東京都内は花粉症に悩む人が多いため、「釧路なら花粉症を気にせずに暮らせる」と訴えているわけです。都営バス5台の両側面と後部にそれぞれ縦1メートル、横1.65メートルの大型広告3枚が張り出されます。

釧路駅

そもそも、釧路には夏の長期滞在者が増えています。本州の暑い夏を避け、北海道に避暑を兼ねて数ヶ月間滞在するのです。しかし、冬場は本州に帰る人がほとんど。そこで、2月から4月頃にかけてピークを迎える本州の花粉症シーズンにあわせた新しい長期滞在者誘致を考えた、ということのようです。

あまり知られていませんが、北海道はそもそもスギ・ヒノキが少なく、花粉症患者は多くありません。釧路市周辺に至っては、スギ・ヒノキ林がいっさいなく、花粉の量はゼロ。花粉症の人は天国のような環境なのです。

釧路で長期滞在者が増えているのは、地元の地道な努力の成果でもあります。釧路市では不動産会社などでつくる「くしろ長期滞在ビジネス研究会」が2009年に発足。長期滞在者の誘致に本格的に取り組んでいます。

くしろ長期滞在ビジネス研究会では、長期滞在者が利用できる短期賃貸マンションの室数の整備・拡充にも乗り出しています。長期滞在者向けマンションには家電製品や家具が備えてあることが重要なため、受け入れマンションにはテレビ、冷蔵庫、テーブル、寝具など約20品目を備えることがルール化されました。

電気ポットや空気清浄機などの小型備品については、長期滞在者が現地でレンタルできるように環境を整えています。また、「食器は新しいものを使いたい」などの要望に応えるため、釧路市内の100円ショップのリストも作って滞在者に提供しています。

2012年度の釧路市での長期滞在者は124組189人で過去最多。本州が猛暑だった2013年はこれを上回るのは確実とみられています。花粉シーズンの長期滞在者も定着すれば、滞在者数はもっと増えるでしょう。

釧路市は、地域産業の衰退や少子高齢化により、人口は減少傾向。それだけに、こうした取り組みは大切に違いありません。「長期滞在の街・釧路」が根付く日は、そう遠くないでしょう。

長期滞在(ロングスティ)といえば、東南アジアなどの海外をイメージする人も多いですが、日本国内にもこうした滞在先が増えるのは良いことではないでしょうか。

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