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川崎市が地下鉄計画を事実上断念。先行して地下化の京急大師線は京急川崎駅で宙に浮く?

川崎市が市営地下鉄(川崎縦貫高速鉄道)を事実上断念するようです。これは、来年度予算編成にともなって、同市が地下鉄に関する高速鉄道事業会計を閉鎖すると発表したことで明らかになりました。2013年3月をめどに、鉄道債を発行して賄っていた約20億円の借り入れを一括償還します。

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南武線と並行する地下鉄

川崎市の地下鉄計画は、当初、川崎-元住吉-新百合ヶ丘間のルートで計画されました。このうち、元住吉-新百合ヶ丘間については国から事業許可も得ており、その後、起終点を武蔵小杉にルート変更して、調査が続けられてきました。将来的には京浜急行大師線との乗り入れ構想もあり、その大師線は一足早く地下化工事が行われています。

しかし、この地下鉄路線を作ったとしても、JR南武線が並行路線として存在することもあり、経営が難しいことは容易に予想されました。そのため、建設計画は紆余曲折するばかりでなかなか着工にこぎ着けなかったのですが、それが今回、事業会計を閉鎖することで、事業の凍結が決まりました。市は「断念」という言葉は用いていませんが、同市の整備事業としては「C区分=20年以内に着手」に分類されましたので、建設計画はいったん白紙に戻り、事実上の中止と考えていいでしょう。

もともと必要性の薄い地下鉄計画でしたし、人口減少社会が始まっているなか、建設計画中止は現実的判断といえるでしょう。

ただ、それでは地下化された京急大師線が宙に浮きます。大師線は高速道路の整備問題との関係など、また別の事情もあって地下化工事が進められているわけですが、地下鉄乗り入れ計画がなければ、本線との乗換が不便になる京急川崎駅の地下化は避けたかもしれません。地下化された大師線の京急川崎駅は、こらからずっと宙ぶらりんになるのでしょうか。

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