ANA、JALの株主優待券の価格が夏休みなのに激安。お盆はLCCより安いかも。

金券ショップでの航空会社の株主優待券の販売価格が下落しています。日本経済新聞の調べによりますと、東京・新橋の金券ショップではANA株主優待券が1枚3,150~3,500円と前年同期に比べ20%安いとのこと。また、JALの株主割引券も同21%安い5,100~5,700円と低迷しています。

広告

価格低迷が目立つANA株主優待券

ANAの株主優待券、JALの株主割引券ともに、1枚で国内線(片道)を普通運賃の半額で利用することができます。年2回発行され、現在流通しているのは2013年11月発行分と、2014年5月発行分です。このところ、ANAが大幅増資したことで株主優待券の流通が増えていることにくわえ、LCCの路線増や、大手航空会社自体が割引運賃に力を入れていることもあり、株主優待券の価格が「激安価格」に低迷しているようです。

特に価格低迷が目立つのがANAの株主優待券。7月の夏休み時期に1枚3,000円台前半というのは、おそらく過去最安値水準といえます。2012年秋の大幅増資によって株主優待券の発行量が激増している影響のようです。

JAL,ANA

普通運賃の値上げも影響か

また、株主優待券の価格低下には、2014年7月4日からANAとJALが国内線普通運賃を大幅値上げしたことも影響しているようです。「本体価格」が値上げされたため、株主優待券の価格を下げないと、利用者の総額支払額が値上がりになってしまいます。そのため、本体価格値上げ分を株主優待券価格の値下げで吸収する、という原理が働いているようです。

数年前なら、お盆前の株主優待券価格は1枚1万円近くしたものです。それを考えると、現在の価格は相当な安値です。この価格なら、お盆のピークシーズンは、LCCの価格よりも株主優待価格のほうが安くなる場合もあります。たとえば、8月9日の東京~札幌では、ジェットスター(成田~新千歳)は、多くの便で24,190円が最低価格です(早朝便除く)。一方ANAの株主優待券を3,300円で購入した場合、羽田~新千歳が23,490円となります。LCCの価格は直前になるにつれ値上がりしますので、今後はさらに差が開くかもしれません。

もちろんANAの株主優待割引のほうが高い場合も多いですが、それでもLCCとの差は小さくなっており、ピーク時はよく検討した方がいいでしょう。

なお、ANAは普通運賃で空席がある限り株主優待価格で購入できますが、JALは、株主優待価格の座席数を制限しています。そのため、JALは普通運賃の空席があっても株主優待価格で利用できないことがありますので、ご注意ください。

広告
前の記事JAL、ANA、スカイマークの機内Wi-Fiを比較。実効通信速度はJALに軍配か。SKYは無料が魅力。
次の記事スカイマークがA380型機の購入取消で、巨額違約金支払いか。大手航空会社の傘下入り要求も。