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ジェットスター・ジャパン初の国際線は関西空港発着に。「成田離れ」で業績も改善中

ジェットスター・ジャパンが国際線進出を正式に発表しました。初の国際線路線は香港線でしたが、日本側の発着地は成田空港ではなく関西空港。つまり、「関西~香港線」となりました。

ジェットスター・ジャパンは成田拠点でスタートした格安航空会社LCCです。その最初の国際線の発着地が、なぜ成田ではなく関西空港なのでしょうか。

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当初予定は「成田~台北線」

ジェットスター・ジャパンの国際線就航は、国内線が就航した2012年の段階で計画されていました。2012年6月の記者会見で、鈴木みゆき社長は、2013年度中に短距離路線の国際線にも参入予定としたうえで、「東京~台北を飛ぶかも知れない」と、成田~台北(桃園)路線を開設する可能性に言及しています。この時点では、国際線は成田から飛ばす、という大前提があったように思えます。

その前提がいつ変わったのかはわかりません。鈴木社長は、今回、関西~香港線を選んだ理由について、「日本の利用者の関心や、香港の潜在顧客を考えて判断した。香港の顧客は京都など伝統的なものに興味がある」と説明しています。アウトバウンドよりもインバウンドを重視したと取れる発言です。ただ、香港の顧客が東京に興味がないわけでもないでしょうし、この発言だけで真意を読み取るのは難しそうです。

ジェットスター香港

関空拠点化で業績好転

ジェットスターは・ジャパンは、運航初年度から大幅な赤字に苦しんでいます。2014年6月期には111億円もの巨額赤字を計上しました。しかし、2014年6月に関西空港の拠点化を実施し、同空港発の便を大幅に増やした後の業績は好転しているようです。

国土交通省の「特定本邦航空運送事業者に係る情報」の最新版を見ますと、ジェットスター・ジャパンの2014年第二四半期における国内線輸送人員あたり旅客収入は9,000円となり、前年同期より400円増え、8,000円だったピーチを逆転しています。輸送人キロ あたり旅客収入(イールド)は8.7円で、ピーチの9.4円には及びませんが、前年同期の1.7円の差に比べると肉薄してきました。

なにより、イールドで前年同期比増になっているのは、全航空会社でスターフライヤーとジェットスター・ジャパンのみで、伸び率ではジェットスター・ジャパンがトップです。輸送人員でも、ジェットスター・ジャパンは前年同期比37%増(ピーチは5%増)を達成しています。簡単にいうと、客単価が上がり、客数も伸びているわけです。こうした数字を見る限り、関空拠点化後のジェットスター・ジャパンの業績は好調で、来年度決算はかなり改善するとみられます。

将来は成田発着の国際線も

24時間運営で発着枠にも余裕のある関西空港が、LCCの拠点として成田より優れているのは明らかです。関西空港の第二拠点化後のジェットスターの数字も悪くありませんし、関西空港拠点のピーチの国際線も好調です。こうしたことが、ジェットスター・ジャパンの最初の国際線が、関西空港発着になった理由なのかもしれません。

鈴木社長は、2014年12月3日の香港線就航会見で、成田からの国際線就航も「ぜひしたい」と述べ、将来的な就航に意欲を見せています。したがって、成田発着の国際線もいずれ実現はするのでしょう。ただ、最初が成田でなく関西であったことに、「成田離れ」を感じてしまったのは、筆者だけでしょうか。

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