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ジェットスターが「見舞金」制度を新設も、オプション運賃を値上げ。「Starter Plus」は1,480円に。

ジェットスター・ジャパンが、欠航や遅延時に「見舞金」を支払うサービスを開始すると発表しました。サービス開始は2014年7月22日からです。

このサービスは、「あんしん Plus・あんしん Max」というもので、ジェットスターの「Starter Plus 運賃」「Starter Max 運賃」というオプション運賃に付加されます。これらの運賃を選択した利用者は、遅延・欠航時に「Starter Plus」で10,000円、「Starter Max」で20,000円を受け取れます。

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追加料金が必要

オプション運賃には、基本運賃に追加料金が必要で、「Starter Plus」は1,480円、「Starter Max」は3,690円~です。「Starter Plus」はこれまで1,230円、「Start Max」は3,290円~でしたので、それぞれ250円と400円の値上げになります。

「Startet Max」の価格は基本運賃の価格によって変動し、安いチケットを購入した場合、オプションが8,000円以上することもあります。そのため利用している人は少ないと思われますので、以下では「Starter Plus」についてのみ話を進めます。

ジェットスター

「Starter Plus」のテコ入れか

「Starter Plus」には、400円分のジェットスターフライトバウチャーまたは25%のJALマイルと、500円分の機内バウチャー、座席指定(450円相当)が含まれています。合計すると1,350円相当という計算になりますが、機内バウチャーはドリンクと軽食くらいにしか使えませんし、座席指定をする必要がなければ、金額的な意味はあまり大きくありません。ただ、「Starter Plus」は搭乗便の変更が可能なので、日程変更の可能性がある場合には価値があります。

そのため、1,000円程度の追加料金なら、ということで、当初は「Starter Plus」を付ける人は少なくなかったようです。ところが、最近は「Starter Plus」を付ける人は減少傾向の様子。「Starter Plus」を付けても、「結局、予定便に乗ることが多かった」という体験を積み重ねるにつれ、ムダな出費と感じる人が増えているようです。

今回のジェットスターの「見舞金制度」は、そうした「Starter Plus」のテコ入れの意味もあるのでしょう。250円値上げしても、10,000円の見舞金サービスを設ければ、「Starter Plus」の魅力が高まるのではないか、という思惑です。

では、「見舞金サービス」は、どの程度魅力的なのでしょうか。詳細を見てみましょう。

「見舞金サービス」の詳細

まず、見舞金の支払い条件は二つあります。

(1)航空機が欠航または運休となった場合
(2)航空機が当初の出発予定時刻から 6 時間以上出発が遅延した場合

欠航や運休には、天候条件によるものも含まれます。台風や大雪といった、航空会社に責のない場合も支払い対象です。これは良心的な設計です。

ただし、留保があって、欠航・運休または出発遅延が、当初の出発予定時刻より12時間以上前に確定した場合は該当しません。たとえば台風が近づいている場合などに、12時間以上前に欠航・遅延を宣言すれば、この見舞金は支払われない、ということになります。

これについては、実際の運用によって見舞金サービスの価値が変わってきそうです。過去の例では、たとえば大型台風が近づいている場合には、前日に欠航を予告するケースは数多くあります。そうした場合には、見舞金は支払われないとみられます。

また、ジェットスター・ジャパンの定時運航率は意外と高く、2013年度では87.69%に達します。まして、欠航や6時間以上遅延する場合は非常に少なく、ジェットスターによれば1.5%程度の確率とのこと。こうして考えると、10,000円の見舞金を目当てに、1,480円の「Starter Plus」オプションを付けるメリットはなさそうです。

「Starter Plus」は、これまで同様、変更可能であることが一番のメリットで、見舞金サービスはおまけ程度と考えた方がいいでしょう。にもかかわらず、250円の値上げになったことは残念です。

「遅延・欠航に対する不安」は払拭されるか?

ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長は、「搭乗者の方々にお願いしているアンケートの結果を分析し、遅延や欠航に対する不安が大きいことがわかった」として、このサービスを導入したとのことです。とはいえ、時間は金で買えないのは言うまでもない話で、少々の金で「遅延や欠航に対する不安」が払拭されるとは思えません。

遅延・欠航への不安をなくすには、定時運航率を高めるしかありません。また、不意の「計画運休」をなくすことも大事です。そんなことは当の航空会社自身がよくわかっているとは思います。

それ以外に「遅延や欠航に対する不安」を払拭させたいなら、「金ではなく安心」の施策がほしいところです。たとえば、大幅な遅延・欠航が予見される場合には、代替としてJALの羽田便に乗せてもらえるなどのオプションです。そうすれば、台風シーズンの沖縄や、冬の北海道でも安心して利用できるでしょう。

そこまですると従来のLCCの概念からは遠ざかりそうです。しかし、日本は時間に厳しい国ですから、遅延・欠航に対しては、日本なりの制度設計があってもいいのではないでしょうか。

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