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JR東日本が東海道貨物線を旅客化して「羽田新線」を建設へ。構想の実現性が高いこれだけの理由

JR東日本が、東海道貨物線を活用した都心と羽田を結ぶ新路線の整備を検討をしていることが明らかになりました。NHKほか報道各社が報じました。

東海道貨物線とは、東京都から神奈川県にかけた貨物専用路線の総称で、今回整備が検討されているのは、そのうちの「汐留貨物線」「東海道貨物支線」などと呼ばれている区間です。

東海道貨物線地図
 図:東海道貨物支線貨客併用化整備検討協議会ウェブサイトより

NHKによりますと、「山手線の田町付近から海岸部を通って羽田空港方面に向かう現在休止中の貨物線を活用した新しい鉄道路線」とのことで、「空港付近でトンネルを造って貨物線と空港とを直結させ、都心から列車が直接乗り入れるルートを軸に検討を進める方針」だそうです。いわゆる汐留貨物線から東京貨物ターミナルを経て、東海道貨物支線を利用する構想です。

これは目当たらしい構想ではなく、過去には2000年の運輸政策審議会でこの貨物線を活用した羽田アクセス線の整備が検討課題としてあげられています。また、「東海道貨物支線貨客併用化整備検討協議会」という沿線自治体主導の協議会が実現へ向けて働きかけをしていたりもします。

そうした検討課題を、これまでJR東日本は無視してきたわけですが、今回、方針を転換しました。実際、2013年10月29日に発表された「グループ経営構想Ⅴファイブ『今後の重点取組み事項』について」というJR東日本の経営方針では、「今後の羽田空港の利用客増加を見据えた、空港アクセス改善策の検討」という文言が盛り込まれています。つまり、JR東日本自身がが羽田アクセス線の検討に入ったと宣言しているのです。

貨物列車ナビ2013-2014

こうした背景を考慮すると、この「羽田新線」の実現性はかなり高いといえます。具体的にあり得る路線像は以下のようになります。すなわち、田町付近で東海道線から分岐し、既存の貨物線を改修して旅客化。一部単線区間を複線化します。東京貨物ターミナル以南は既存の地下路線を利用して、天空橋付近から分岐して羽田空港に直結します。

浜松町~東京貨物ターミナル間は休止中なので、東京貨物ターミナル以北は既存の貨物線用地を活用できます。しかし、問題は東京貨物ターミナル以南。この区間では東海道貨物支線が現役の貨物線として使用されており、貨物列車が多数走行しています。その途中に駅や分岐を作るとなると工事は大変そうです。天空橋に駅を作って東京モノレールと連絡し、「羽田新線」は空港に直接乗り入れないという方法もありますが、それでは乗客は増えないでしょう。

もし、天空橋駅を作り浜川崎以南に乗り入れれば、上記「協議会」の構想するルートに重なります。品川、東京テレポートから天空橋、浜川崎を通り、桜木町に至るルートです。ただし、これは羽田空港輸送を主眼としたものではなく、その点でJR東日本の狙いとはズレがあります。逆に天空橋駅から羽田空港へ分岐線を作ると、浜川崎駅方面への旅客列車は運転されない可能性が高いでしょう。

いっぽうの東京方は、田町付近から東海道本線に入り、東北縦貫線を経て東北・高崎・常磐線方面へ乗り入れる可能性が高そうです。そうなれば、東京駅から羽田空港への直結路線が誕生することになります。現在、東京駅付近から京浜急行を経て羽田空港への短絡線を建設する「都心直結線」構想がありますが、JRとしてはそれに対抗する意味もあるでしょう。

JR東日本の子会社である東京モノレールはどうするのか? という疑問もわきますが、むしろ羽田新線はモノレールの「コンクリート橋脚を将来どうするのか?」という疑問への解決策とみえなくもありません。すなわち、モノレールの老朽化に対応する意味もあるのではないでしょうか。

こうして検証してみると、JRの「羽田新線」の実現性は高そうです。オリンピックの開かれる2020年には間に合わないかもしれませんが、そう遠くない将来にお目見えする新線となりそうです。

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