「現美新幹線」のデザインが大胆すぎる件。自分みたいな芸術オンチが乗っても大丈夫なのか?

JR東日本は、2016年春頃に上越新幹線で運行する新デザイン車両「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」のデザインを公開しました。この車両は、山形新幹線で使われてきたE3系車両をベースにした6両編成で、2016年春ごろから上越新幹線の越後湯沢~新潟間を運行します。

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蜷川実花がデザイン

現美新幹線の外観は写真家で映画監督の蜷川実花がデザインを手がけ、車体全体に長岡の花火を描きます。

現美新幹線外観

内装は各車両ごとに異なり、現代アートの各分野で活躍するアーティストらの作品をインテリアとして展示します。車両ごとのアーティストは以下の通りです。

11 号車 松本尚(絵画)
12 号車 小牟田悠介(平面)
13 号車 古武家賢太郎(絵画)
13 号車 paramodel(絵画・彫刻)
14 号車 石川直樹(写真)
15 号車 荒神明香(立体)
16 号車 ブライアン・アルフレッド(映像)

カフェもスペシャリストがプロデュース

現美新幹線のシンボルマークも決定しました。これは鈴木直之によるものです。

現美新幹線マーク

13号車に設置されるカフェでは、スイーツやコーヒーも販売します。スイーツは魚沼産コシヒカリの米粉や佐渡バターを使用。コーヒーは燕市のこだわりの品を提供します。これらについても、各ジャンルのスペシャリストがプロデュースするとのことです。そのほか、キッズスペースも設置されます。

現美新幹線カフェ

6両編成の定員の合計は105名にすぎず、座席よりもアートスペースのほうが広くなっています。特急料金の価格は未定です。土休日を中心に臨時列車として年120日程度の運転が予定されていますが、旅行商品のプログラムとして販売される可能性もあるそうです。

現美新幹線編成

世界最速の芸術鑑賞

さて、この現美新幹線、デザインはかなり大胆ですね。画像を見ると、片側の側面は窓を全部つぶしてしまうようです。これだけ思い切ったデザインの鉄道車両は、これまでなかったのではないでしょうか。やるなら突き抜けたほうが面白いので、JR東日本あっぱれです。

現美新幹線のコンセプトは、「世界最速の芸術鑑賞」とのこと。こうしたコンセプトは斬新ですし、登場するアーティストの方々は、いずれも気鋭の方ばかり。まったく素晴らしい企画です。でも、自分のような美術オンチが乗っていいのかと、ちょっと悩んでしまいました。(鎌倉淳)

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