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新幹線の「学割」はどのくらい安いのか。「格安チケット」と比べてみた。 割引率12~13%で、往復割引との併用なら超お得!

最近は、JRの割引きっぷが全体的に縮小傾向です。そのなかで注目したいのが学生割引(学割)。JR全線の運賃が2割引という学生だけの特権です。

ただ、割引になるのは運賃だけで特急料金は無割引。では、新幹線に乗る場合、JRの他の割引きっぷや格安チケットと比べてどの程度お得なのでしょうか。調べてみました。

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学割のしくみ

まずは、学割のしくみをおさらいしましょう。学割は、JRから指定を受けた学校の生徒を対象に、JR運賃が2割引になるという制度です。中学生、高校生、大学生のほか、専門学校生の多くも学割の対象になります。学割が利用できるのは、片道101km以上JR線を利用する場合です。

学割を利用するには、所属する学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」(学割証)が必要です。学生証だけ持って駅の窓口に行っても、学割の適用は受けられません。

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東京~新大阪間で比べてみると

では、学割はどの程度安いのでしょうか。まずは、定番の東京~新大阪間で比較してみましょう。節約したいなら自由席で十分ですので、自由席が使える場合は自由席を基準とします。また、各種割引きっぷには購入日の制限などが設定されている場合がありますが、詳細は省略します。

東京~新大阪を新幹線で利用した場合の定価は、普通車自由席で13,620円です。学割では運賃が2割引なので、11,870円となります。この価格で「のぞみ号」自由席に乗車できます。

これより安い割引きっぷを探してみましょう。東海道新幹線の格安チケットの王道といえば、「ぷらっとこだまエコノミープラン」です。この場合、普通車指定席が10,300円。おお、あっさり学割より安いです。

ただし、名前の通り、「ぷらっとこだま」では「こだま号」しか乗れません。「こだま号」の場合、東京~新大阪は約4時間。それでもいい、という人は、学割より「ぷらっとこだま」がおすすめです。

「のぞみ号」に乗れる格安チケットは?

「のぞみ号」にも乗れる格安チケットとしては、金券ショップで販売されている新幹線回数券(指定席)のばら売りも思い浮かびます。こちらの相場は13,800円程度ですので、学割より2,000円近くも高くなります。

そのほか、エクスプレス予約では、期間限定の「IC早特タイプ21」なら11,000円で学割より安くなります。通年販売の「IC早特」は12,340円で利用できますが、学割より高いです。いずれにせよ、エクスプレス予約は有料会員限定ですし、学生でエクスプレス会員の方はごく少数ですよね。

ということで、東京~新大阪間では、「のぞみ号」に乗れる格安チケットで学割より安いものは、エクスプレス会員の期間限定きっぷしか、見つかりませんでした。

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東京~広島間では強力な割引きっぷが

次に、新幹線と飛行機の競合が激しい東京~広島間で見てみましょう。

東京~広島間の普通車自由席の定価は18,040円です。これに対し、学割は15,700円です。東京~広島間は片道601km以上ありますので、往復割引(運賃1割引)があり、学割と併用できます。学割で往復割引乗車券を買うと、特急料金とあわせ片道あたり14,770円となります。

この区間は、広島発に限り、「東京往復スーパー早特きっぷ」という割引きっぷが販売されています。これを使うと、片道あたり14,250円で、学割の往復割引より安くなります。東京発は設定されていませんので、東京から広島を往復旅行する場合には使えません。

「東京往復スーパー往復きっぷ」の割引率は約21%。これは強力ですね。広島発の場合は、学割ではなく「東京往復スーパー早特きっぷ」を使うのもアリです。

このほか、東京~広島間で学割より安い格安チケットは見つかりませんでした。

JR東日本では「お先にトクだ値」が安い

目を転じて、東京~仙台ではどうでしょうか。JR東日本は「お先にトクだ値」という割引率の高いチケットをインターネット(えきねっと)で販売しています。学割と比較した場合に、どちらが安いのでしょうか。

東京~仙台間では、自由席は「やまびこ号」にしか連結されていませんので、まずは「やまびこ号」で比較してみましょう。JRの定価は普通車自由席で10,370円です。これに対し、学割は9,180円です。「お先にトクだ値(普通車指定席)」は、「お先にトクだ値35」が7,070円、「お先にトクだ値30」が7,610円で、いずれも学割より安いです。

JR東日本の新幹線では、他の区間でも「お先にトクだ値」が利用できれば、学割より安いでしょう。ただ、「お先にトクだ値」は販売枚数が少なく、ゲットするのが難しいことでも知られています。

ふつうの「トクだ値(普通車指定席)」の場合、東京~仙台間は「トクだ値15」が9,240円、「トクだ値10」が9,720円となり、学割の自由席より高くなります。

「モバトク」はお得だが

「やまびこ号」ではなく、「はやぶさ号」を利用したい場合はどうでしょうか。東京~仙台間の「はやぶさ号」の定価は普通車指定席で11,200円です。「はやぶさ」には自由席がありませんので、学割も指定席利用として10,010円です。この区間には、「はやぶさ」の「お先にトクだ値」「トクだ値」は設定されていません。

これより安いチケットとしては、「モバトク」があり、9,700円で、「はやぶさ号」も利用できます。ただ、「モバトク」を利用するには年会費1,030円を払うか、ビューカードを所持する必要があるので、誰でも利用できるというわけではありません。東京~仙台間には「スーパーモバトク」もあり8,960円でかなりお得ですが、「はやぶさ号」の設定はありません。

「はやぶさ号」も利用できる格安チケットとしては、金券ショップでの新幹線回数券のばら売りがあります。この相場は10,600円程度で、それほど安くはありません。

新幹線で10%以上の割引きっぷは少ない

ということで、いろいろ見てみましたが、学割より安い新幹線の割引きっぷはあまりありません。学割は運賃のみ2割引で、特急料金を含めた総額では12~13%の割引となりますが、10%以上の割引をしている新幹線チケットは少ないからです。金券ショップで売られている「格安チケット」と称するものは、ほとんどの場合、学割より高いといえます。

学割は往復割引と併用すれば、総額で18~19%程度の割引となり、さらにお得度が増します(片道601km以上限定)。学割には、変更や取消、途中下車で正規のきっぷと同じ扱いなど、他の割引きっぷにはないメリットもあり、表面的な価格以上の価値もあります。

ということで、学割を使える学生の皆さんが、うらやましい限りです。(鎌倉淳)

新幹線の学割価格については、「新幹線学割料金表(新幹線旅行研究所)」もご覧ください。

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