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エアアジア・ジャパンの後継LCCの概要が判明。ANA主導でハワイや台湾に観光路線を開設へ。

エアアジア・ジャパンの後継会社の概要が判明しました。ANAが主導して新LCC会社(格安航空会社)を設立し、グアムやハワイなどの海外観光地に重点的に路線を開設するというものです。

ANAは、エアアジア・ジャパンの運営方針を巡り合弁相手のエアアジア(マレーシア)と対立し、2013年6月に合弁を解消しました。すでにエアアジア・ジャパンを完全子会社化しており、今後は後継LCC会社で運航を継続します。

エアアジア・ジャパンは、ピーチ、ジェットスター・ジャパンに続き、第三のLCCとして2012年8月に運航開始。しかし、2013年3月期営業損益は35億円の赤字でした。4~6月期に入っても利用率は50%台と低迷が続き、この業績低迷が、エアアジア(マレーシア)の撤退の大きな理由です。

後継LCCについて、ANAホールディングスの清水信三上席執行役員は2013年7月30日に記者会見し、成田拠点の後継LCCのコンセプトを「リゾート(観光)」とする方針を明らかにしました。社名は8月中旬に発表される見通しで、運行開始は12月下旬になります。路線や運賃など詳細は9月下旬に発表されます。

後継LCCは当初2機でスタート。2014年3月末時点で5機体制に増強されます。成田・中部空港から路線を展開します。就航先は国内線は札幌や沖縄など観光需要が見込める路線に限定。さらに、韓国、台湾、グアムやサイパンなど海外観光地へも早期に路線展開します。目玉はハワイ路線。早ければ2014年夏にも開設されるとのことです。

後継LCCが観光路線に特化するのは、拠点が成田であるからです。海外のLCCはビジネス利用も少なくありませんが、日本ではビジネス客は羽田空港の利用がメイン。いくら安くても都心のビジネスマンは成田の国内線を利用しません。成田を拠点とする以上、観光路線に特化せざるを得ない、ということで、清水役員は「首都圏はビジネス客なら羽田、成田で取り込めるのは観光需要」と述べています。

海外路線なら、ビジネスマンも成田空港を利用します。それでも、後継LCCはビジネス利用は考慮せず、観光利用をメインに据えます。

その理由は、ANA系列のもう一つのLCCであるピーチ・アビエーションが、すでに観光路線で新規需要獲得に成功しているからかもしれません。エアアジア・ジャパンの後継LCCも、ピーチの成功例を参考にしているのは間違いありません。高額な海外旅行ができない30~40代の家族連れを主要顧客に想定し、事業戦略を練っているとのことです。

いっぽう、ビジネス利用は全日空本体が受け持つ模様。「ビジネスは全日空、レジャーはピーチ、エアアジア後継LCC」というのが、基本的なスタンスのようです。

となると、今後は、全日空本体のレジャー路線が、次々とLCCに移管されるかもしれません。そしてそれは、「レガシーとLCCが役割分担する」ということを意味します。

「レガシーとLCCは競合するもの」というイメージを抱いている人も多いと思います。しかし、ANAは、競合ではなく役割分担という未来像を抱いているのではないでしょうか。

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