エアアジアが日本から事実上の「撤退」へ。全日空に株式譲渡で「ピーチ」とブランド統一の「合併」か

アジア最大の格安航空会社LCCのエアアジア(マレーシア)が、日本市場から事実上撤退するようです。

エアアジア(マレーシア)は、ANAホールディングスと合弁でエアアジア・ジャパンを日本国内線などで運航していますが、エアアジアは、この合弁事業を解消、全株をANAに譲渡する方針とのことです。ANAはエアアジア・ジャパンを100%子会社化し、ブランド名も「ピーチ・アビエーション」と統一するようです。

エアアジア・ジャパン

エアアジア・ジャパンの会社自体は名称変更のうえ存続し、別名になってブランド名のみ「ピーチ」に一本化する、ということのようです。要するにピーチとのブランド名の「合併」といえますが、詳細はまだ未決定です。

また、エアアジア(マレーシア)は、日本市場を諦めておらず、異なる合弁相手を探して再参入を狙っているとのこと。とはいえ、エアアジア・ジャパンのブランドイメージは日本では低く、現在の搭乗率も低迷していることから、合弁相手を見つけて再参入するのはそう簡単ではなさそう。今回の合弁解消が、事実上の撤退になる可能性も高そうです。

利用者から見ると、「ピーチ」が成田にも拠点を持つことになります。ピーチ航空は2013年中にも関空~成田線に参入することを決めており、「成田・関空」のダブル拠点となれば存在感は高まりそうです。

とはいえ、エアアジア・ジャパンの不振は「成田空港が拠点である」ということが大きな原因です。都心から遠く、離着陸の制限が多い成田を拠点にしていたために、思うように業績が伸びなかったといえます。したがって、ブランド名が「ピーチ」に変わっても、成田を拠点とすることが変わらなければ、業績の急回復も難しいかもしれません。

広告
前の記事「カシオペア」車両による秋田ツアーの時刻表。2013年10月に実施。上越・羽越・奥羽・東北経由で東北を一周
次の記事「沖縄縦貫鉄道」の調査報告書で実現への期待高まる。でも、「リニア式小型鉄道」でほんとに大丈夫?