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2018年3月ダイヤ改正「注目ポイント」ランキング。新型車両と減量ダイヤがトピックス

注目はJRにあらず

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2018年3月4日に実施される鉄道各線のダイヤ改正の概要が発表されました。新線開業などの目玉に乏しく、昨年に引き続き地味な印象です。

そのなかで、今回のダイヤ改正の注目ポイントをランキング形式でまとめました。ランキング順位は筆者の主観で、トピックス性の強い内容と、サプライズが大きなものを上位にしています。異論は認めます。

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1位 小田急複々線化とGSEデビュー

JR各線でトピックスに乏しいなか、2018年3月17日鉄道ダイヤ改正の目玉は、私鉄から選びました。小田急電鉄の代々木上原駅~梅ヶ丘駅間複々線化と、それにともなう白紙ダイヤ改正です。

大幅増発に加え、新型ロマンスカー「GSE70000系」もデビューと、明るい材料が目白押し。注目度では、ぶっちぎり1位という印象です。複々線の供用開始は3月3日です。

小田急GSE
画像:小田急プレスリリース

2位 JR九州の減量ダイヤ

JR各社のダイヤ改正では、全国的にローカル線を中心とした列車本数削減が行われます。なかでもJR九州は、九州新幹線から在来線特急、福岡都市圏、ローカル線まで、幅広く列車本数を削減。大幅な減量ダイヤに踏み切ります。

JR九州は全線で聖域なく削減を実施している点で、今回のダイヤ改正を象徴しているようにみえました。そのため、とりまとめて2位としました。

3位 新潟駅での「とき」「いなほ」同一ホーム接続

新潟駅の在来線ホーム高架化により、上越新幹線「とき」と羽越線特急「いなほ」が同じホームでの乗り換えが可能となります。供用開始は4月になるようですが、今回のダイヤ改正で、首都圏と羽越線エリアの到達時間短縮が図られました。

新味の乏しい今回のダイヤ改正のなかで、前向きな内容ということで3位としました。

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4位 三江線で土壇場増発

2018年3月末で廃止される三江線で、まさかの土壇場増発です。江津~浜原間の列車と、口羽~三次間の列車を結ぶことにより、江津~三次間を直通で運行する列車を設定。日中時間帯に貴重な直通運転の列車が登場します。

ただし、廃止までわずか2週間のタイミングでの増発です。現在でも、三江線の混雑は話題になっていますので、もう少し早い時期から設定できないものか、と思わなくもありません。大勢に影響のないダイヤ改正ですが、注目度という点では上位に入りそうなので、4位としました。

三江線

5位 「スーパーあずさ」が全列車E353系に

2017年12月23日から、中央線特急「スーパーあずさ」の一部列車に新型車両E353系が投入されます。2018年3月ダイヤ改正では、早くも全8往復がE353系となります。現行のE351系に転属の話はなく、3月で引退となる見通しです。

今後は、E257系「あずさ」「かいじ」もE353系に置き換えられていくとみられます。

E353系
画像:JR東日本プレスリリース

6位 「くろしお」増発と減便

紀勢線特急「くろしお」は、新大阪~和歌山間で3本(1.5往復)増発される一方、京都~新大阪間が2往復から1往復に、白浜~新宮間が7往復から6往復に削減されます。

大都市近郊の通勤特急が増え、ローカル特急が減るという、全国的な傾向を象徴する列車に感じられました。

7位 札沼線「新十津川駅」折り返し時間拡大

1日1往復しか運転されていない札沼線浦臼~新十津川間。その唯一の列車の、新十津川駅での折り返し時間が12分から32分に拡大されました。「列車の折り返し時間が拡大」というプレスリリースはかなり珍しいと思います。そもそも、列車の折り返し乗車は、本来の鉄道利用方法ではありませんし。

札沼線では、折り返し乗車が、それだけ多いのでしょう。というか「乗ることが目的」の人しか乗っていないと思われます。三江線の土壇場増便に並ぶ、ローカル線ファンだけがターゲットの改正です。

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8位 特急「あさぎり」が特急「ふじさん」に

小田急新宿とJR御殿場を結ぶ特急「あさぎり」が、特急「ふじさん」に改名します。御殿場線内の利用率が伸び悩んでいる同列車ですが、列車名にメジャー感を出して利用者増を狙うのでしょうか。不意打ちを食らったような改名で驚きがあり、8位としました。

特急「ふじさん」は富士山駅(富士急)には行きません。乗車間違いが生じなければいいのですが、少し心配です。

9位 阪和・羽衣線から103系が引退

阪和線・羽衣線に新型車両 225系を増備し、天王寺~日根野間において、全ての快速・普通列車が223・225 系で運転されます。

これで、阪和線系統の103系が姿を消すことになるようです。一時代を築いた車両の引退はトピックスと言えるでしょう。

103系
画像:JR西日本プレスリリース

10位 「宗太郎越え」列車が1.5往復に

JR九州の普通列車減便のなかで、最も注目されたのが日豊本線の重岡~佐伯間。いわゆる「宗太郎越え」です。現在、佐伯~延岡間を乗り通せる普通列車は上下計6本ですが、これが下り1本と上り2本のみになります。

下りは佐伯6時18分発が、延岡行き最終の普通列車となります。上りは、延岡6時10分発と19時33分発の2本のみに減ります。石北線の上川~白滝間を凌駕する、青春18きっぷ旅行者の難所になりそうです。

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11位 「有明」「きらめき」大減便

JR九州では、福岡近郊の特急「有明」「きらめき」が大減便です。「有明」は2.5往復が0.5往復になり平日のみ運転に。「きらめき」は毎日運転の列車が上下計25本から15本になります。日中時間帯の列車が減り、朝夕の通勤ライナー的な列車が中心になっていきます。

12位 特急「はやとの風」が不定期化

肥薩線特急「はやとの風」が、毎日運転から不定期化されます。具体的な運転日は未発表です。JR九州全体では、1 日あたり 301 本運転している在来線特急列車が、新ダイヤでは 277 本となります。

はやとの風
画像:JR九州ウェブサイト

13位 JR3駅が新規開業

両毛線で「あしかがフラワーパーク」、JR京都線で「JR総持寺」、おおさか東線で「衣摺加美北」が開業します。あしかがフラワーパーク駅は、4月1日開業で、その他2駅は3月17日開業です。

このほか、あいの風とやま鉄道で、「高岡やぶなみ」駅も同日開業します。

14位 五能線で「快速」誕生

五能線では運行形態が全面的に変わります。沿線観光活性化のためとして、新たに弘前発東能代行き快速を設定。また、東能代発弘前行きの直通列車も日中時間帯に新設します。

弘前~東能代を直通する普通列車が1往復増ということで、青春18きっぷ利用者には使いやすい列車になるかもしれません。

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15位 東京~広島「ひかり」復活

東京~広島間を走る「ひかり」が復活します。現行の東京17時03分発「ひかり481号」岡山行を広島まで延長運転。岡山以西は各駅に停車します。

山陽区間ではあまり姿を見かけなくなっていた「ひかり」の、久しぶりの勢力拡大です。

16位 「はやて」が風前の灯火

東京~盛岡間を運行する定期「はやて」は現行2.5往復ですが、ダイヤ改正で2往復が「はやぶさ」化されます。残る東京~盛岡間の定期「はやて」は下り1本のみとなります。

E5系の増備が進むにつれて、E2系の「はやて」は減る運命にあります。2002年の東北新幹線八戸開業で華々しく登場した列車ですが、いまや風前の灯火。最終的には、盛岡・新青森~新函館北斗間だけが残ることになるのでしょうか。

E2系

17位 快速「エアポート成田」の愛称名を廃止

東京方面から成田空港へ乗り入れる快速「エアポート成田」の愛称がなくなり、「快速成田空港行き」となります。「成田エクスプレス」と紛らわしいことが理由のようです。成田空港駅開業以来、27年の伝統を誇る列車名ですが、あっさり消滅しました。

エアポート成田
画像:JR東日本千葉支社プレスリリース

18位 「新井快速」の新潟直通とりやめ

信越線とえちごトキめき鉄道を直通する、新井~新潟間快速(新井快速)の新潟直通が廃止されます。快速列車は残るのですが、直江津や長岡で系統分断などが行われます。

2017年3月改正では「糸魚川快速」が廃止されましたが、それに続く韋駄天快速の縮小となりました。

19位 早岐~佐世保間で特急料金が不要に

特急「みどり」の早岐~佐世保間が、乗車券のみで乗車可能になります。詳細は明らかにされていませんが、この区間での普通列車の減便がありそうです。

20位 「スーパー北斗」が「北斗」にならなかった

キハ261系の増備により、函館~札幌間の特急がすべて「スーパー北斗」に統一されます。にもかかわらず、「北斗」に名称変更となりませんでした。JR北海道では、「カムイ」や「宗谷」からは「スーパー」が取れたのですが、それと対照的です。

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2019年以降に大きな変化も

全体としては目玉の少ないダイヤ改正で、とくに、JR東日本とJR東海でトピックスに乏しい印象です。比較的大規模な改正となったJR九州では、人口減少に対応する形の減量ダイヤになりました。JR九州以外でも、全国各地でローカル区間の減便が相次ぎ、寂しい内容が多く含まれます。

前向きな内容としては新幹線の増発がありますが、話題性としてはいまひとつなので、このランキングからは除外しています。また、首都圏を中心に、通勤通学対応の増便もありますが、大きく取り上げるほどの内容は見当たりませんでした。

2019年3月には関西圏でおおさか東線の新大阪開業があり、2019年度下半期には、首都圏で相鉄・JR直通線の開業を控えます。そのため、関西圏と首都圏のJRでは、2019年以降のダイヤ改正で大きな変化がありそうです。(鎌倉淳)


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